ライン

世紀末の忘年会

2000年12月28日
東上野キムチ横丁

=参加者=

小山修司,岡本直人,
Yas,SAYUKI,やました

1次会 東上野キムチ横丁 松濤園     

 もう年の瀬。忘年会シーズンである。思えば秋は活動が奮わなかった。反省。その鬱憤を晴らすべく、忘年会には力が入る。開催日は去年と同じ12月28日。
「どこでやる?」
 真っ先に声を上げたのはSAYUKI。去年は忘年会当日に体調不良のため参加を断念したくやしい記憶があるからか、気合の入りかたが違う。
「上野で焼肉はどうですか?」
 忘年会で焼肉。鍋のイメージが強い忘年会に一石を投じるくや探ならではの提案に、一同ためらうことなく同意。
 ところが年の瀬、多忙なメンバーが多く、在京メンバーではおかあさん・Macky・Kunny・Kibunが惜しくも欠席。jawaも事務所の上司をほおって飲みには行けないということで欠席。関西から急襲を企てていたENO・じつよも身内の不幸で参加を断念する。
 ということで参加メンバーは小山隊長とくや探発起人のぼく・Yas・SAYUKIに加え、忘年会の顔・やましたの5名となる。
 御徒町の大和銀行前に17:20集合。が、時間通りに着いていたのはSAYUKIとやましただけ。残る3人はというと。
「もしもし、岡本さん?Yasですけどいまどこにいます?」
「仲御徒町駅を出たところ。」
「あれ?こっちは仲御徒町駅からJR御徒町駅まで来たんだけど、待ち合わせ場所がわからなくなったんですよ。」
「大和銀行前だぞ。日比谷線とJRの中間。」
「わかりました。戻ってみます。」
 ん?ってことはYasはまだ到着していない。てっきりぼく一人が遅刻かと思ってたけど、もしかしたらドベじゃないかも。急いで大和銀行前へ行くと、SAYUKIとやましたが寒空の下だべっている。そーっと後ろへ回り、声を掛ける。
「あれ?二人だけ?小山さんとYasは?」
「ううん、まだみたい。」
「時間にルーズな奴は困るね。」
「いや、岡本さんに言う権利ないよ。俺なんか5時前から待ってたんだから。」
 やましたが自己主張していると小山隊長とYasが到着。
「おそいよーっ!」
「すまんすまん。」
「ぼくなんか待ちくたびれて身体が冷えきっちゃったよ。」
 ぼくがそう言って身を竦めると、Yasがむきになって反論する。
「あれ?さっき仲御徒町に着いたばかりって言ってたじゃないですか。」
 こうして15分遅れで集合した面々は、首都高脇を東上野キムチ横丁へ歩を進めたのであった。
 幹事役のSAYUKIを先頭に東上野キムチ横丁に入ると、道の脇にキムチや焼肉のネタがズラリ。電柱の番地表示もハングル語で、本場の雰囲気を漂わせている。
「確かここ曲がったとこのはずなんだけど・・・ない。」
 SAYUKIが地図とにらめっこするも、目的の松濤園はどこにも見当たらない。
「そういえば去年もふぐ屋見つからなくて、ぐるぐる探し回ったよね。」
「そうそう。あれは店が名前変えてたからわからなかったんだよね。」
「しかし、今考えると予約の電話入れたときに名前変わってるなら教えてくれってんだよね。」
「焼肉屋も名前変わったのかな?」
「ちょっと別れて探そうか。」
 Yasを残して四方へ別れると、間もなく小山隊長からあったの声が。
「通り過ぎてたみたいね。」
 ようやく店にたどり着くと、一同早くも臨戦状態で、店のお姉さんに一言。
「中ナマ5つ。」
 カルビ・タン・ミノ・スジ・・・。なんだかたくさん頼んでたくさんたいらげたことだけ覚えてる。そうそう、コブクロでのYasのエピソード。
「おれ、さっきからコブクロ食べられないでいるんだよね。」
「コブクロって焼けたら小さくなるから、見落としてるんじゃないの?」
「いいや。さっきまでここにキープしてたのも岡本さんに取られたから。」
「わかったよ。じゃぁ、これ食べなよ。」
 Yasはみんなにすすめられたコブクロを大事そうに自分の所に引き寄せる。ところが網には落とし穴が。Yasの手前だけ網目がパックリと大きく開いており、焼けて小さくなったコブクロはその中に落下した。
「俺のコブクローっ!」
 酔っての会話はあまり正確に記憶していない。覚えているものもあるにはあるのだが、ここに書ける内容ではなかったりして。
 一番盛り上がったのは独り身三十路男三人の過去の悪行と現在の状況の探り合い。三人ともジャブの応酬をして痛み分け。
「でも、俺にYasさんの容姿があれば人生変わっただろうなぁ。」
 やましたはなにかとこの言葉をつぶやく。
「おれだってやましたの行動力があればなぁって思うよ。あと、小山さんの頭の良さね。」
「照れるなぁ・・・。たいしたことないって。」
 いやいや、それこれといつしか3人で褒め合いになっている。
「ぼくからは欲しいもの、ないか?」
 ぼくの発言に一同、
「・・・」
「肉とかいらないか?」
「・・・」
「ぼくに長所はないのかな?」
「・・・」
 かなりブルーなひとときだった。
 そして、くや探男性陣のけだものランキング。過去の悪行から、誰が一番人としてのモラルに欠けているかをランクづけする。結局一位はいつも同じ人に落ち着くんだけどね。誰かは秘密です。
 最後はクッパを食べて締め。焼肉忘年会、心も身体も大満足だったのだ。



2次会 上野・カラオケボックス 

 焼肉屋にいたときから、2次会の布石は始まっていた。
「やっぱり80点以上取れなきゃ人として生きる資格ないよな、やました。」
「うるさいなぁ、おじさんが・・・。」
 去年のカラオケ点取り合戦のことで隊長から突っ込まれ、ちょっとやけぎみになるやました。
「機械の採点なんてあてにならないんですよ。」
 そういうやましたのためにリベンジの場を与えるべく、2次会はカラオケボックスへ。ところが残念ながら採点機のないボックスのため、一同がっくし。
「よかったな、やました。」
「なにいってるんですか。せっかく実力を見せてやろうと思ったのに。」
 小山隊長vsやましたの戦いと同時進行的に、ヒゲヅラーズでも内紛が勃発していた。それはサザンの年越しライブがもと。前日(27日)にライブを観たぼくは本場仕込みの桑田節を聴かせたく、ライブの曲順に歌う気満々。しかしYasは30日のライブへ行くため、曲をばらして欲しくないようで、「やめてくださいよーっ!」とご機嫌斜め。
「じゃぁ、一曲目から・・・」
 そう言ってリストをめくるが、レーザーカラオケのため曲数が少なく、一曲目の「メリケン情緒は涙のカラー」がない。Yasめ、命拾いしたようだな。
 トップを飾ったのはやましたの「巡恋歌」(長淵剛)。
「だから私の恋はいつも、めぐりめぐって振り出しよ。」
 確かにやましたの現況を如実に表している。
 続くYasは「ZOO」(ECHOES)。
「愛を下さい。ウォウウォウ、愛を下さい。」
 Yas、切実だぞ。
 今回は点数がないため、みんな伸び伸び歌っている。ぼくは本場仕込みの「HOTEL PACIFIC」(SAS)。当然振り付きで、熱唱。ボックス内を熱気で包んだあと、小山隊長が得意の「TSUNAMI」(SAS)。さすがに小山家の家歌として歌い込んでいるだけあり、完全に自分のものにしている。採点機があったら、どのような評価をくだしていただろうか。
 
「21世紀に残したい泣ける歌を歌おうよ。」
 小山隊長の提案で一同選曲開始。トップバッターは言い出しっぺの小山隊長。歌うはあがた森魚の「赤色エレジー」。
「幸子の幸は、どこにある〜」
 40才以上のおやじのむせび泣きがきこえる。
 続いてぼくが奥田民生の「息子」を。
「翼な〜ど、ないけれ〜ど、進め〜」
 決してまだ見てないけどどこかで育っている子供に歌っているわけではありません。
 Yasは浜田省吾の「もうひとつの土曜日」。
「ゆうべ眠れずに泣いていたんだろ〜」
 隊長いわく、
「28〜35才女性限定の泣かせる歌だね。」
 やましたは何度もリモコンのキー操作を間違えながらも、やっとの思いでGLAYの「BELOVED」を。

 これって泣ける歌か?との一同からの罵声が・・・。
 満を辞してSAYUKIが歌うは井上陽水の「人生が二度あれば」。
「ああ人生が二度あれば〜この人生が二度あれば〜」
 一同、感慨深げに半生を振り返る。
 締めはSMAPの「夜空ノムコウ」を大合唱。
「あの頃の未来にぼくらは立っているのかな?」
 子供の頃に思い描いていた21世紀がもうすぐそこまで来ている。今のぼくの姿を子供の頃はちっとも想像できなかったなぁ。
 くや探忘年会はこれでお開き。小山隊長は
「このままだと20世紀最後に歌った歌が夜空ノムコウになりそうだなぁ。」
などと言いながら帰宅の途についたのでした。
 



くやしい探検隊活動repoへ



くやしい探検隊のページに戻る




メール アイコン
メール

ライン