5･7･5 and more 00-1

あれよあれよといううちに年は明けてしまった。
暦の上での春も実像とは程遠く､
真白い雪が舞う･舞う･舞う。
ストーブ･どてら・ロングコート。
冬なのです。

　　なまり雲
　　　　退け射す陽光　熱奪い

　　日本海側の冬は鉛色の雲が空に立ち込め､陽射しを浴びることはなかなかできない。とにかく空が鉛色という印象がとても強くて。
　そんな日本海側にも稀に、冷え込みの厳しい朝は鉛色の雲ひとつない青空に陽光が燦々と降り注いでたりする。
　放射冷却。
　その現象は､さながら太陽が大地の熱をエネルギーに、なまり雲を蹴散らして元気な姿を見せてくれているようにも思える。
　そんな健気な、それでいて力強い太陽に励まされるように､ぼくは冬を生きている。

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おかもと工房