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さらに夜は更けて。

 夕方、カヌー遊びから戻ったYasはあきたこまちを研いでパエリア作りにとりかかった。女性陣もそれを手伝う。隊長はバーベキューコンロに炭をおこし始める。いよいよ本格的に夕食作りである。私こと岡本は遊ぶ前に作った(?)ポトフの入った魔法鍋をいとおしげに眺める。釣り部部長はまだ戻らない。
 Yasはどうやら口だけではないらしい。自宅から持参した着色剤などを駆使して、手際良く調理を進める。みんながYasの周りに集まるので、一人残されるのがいやで岡本も寄ってはみるが、なすすべなくまた魔法鍋を眺める。
「おかもっちゃん、炭に火がおきたからマンボー焼いてみようよ。」
 買い出しのA-Coopで見つけたマンボーの切り身、一応購入したのだけれど、どのように調理したら良いのか考えあぐんでいたのだ。とりあえず網の上にのせるが、これが焼けてんだか焼けてないんだか。
 その後、釣り部長の生還とパエリアの完成で忘れられたマンボーだったが、意を決して食べると結構おいしかった。身はカレイの縁側みたい。ゼラチン質の部分はさすがに食べられなかったが。
 そして夕食はこちら。

 

パエリア&ポトフ           一

 メインのパエリアとポトフはというと、うまかった。去年はYasと二人で二晩ジンギスカン食べてたけど、今年は違った。なんだかあか抜けすぎてキャンプじゃないみたい。来年は一食くらいは焼き肉かカレーライスにしよう。
 釣り部長と小山隊長は結構酒飲んでたなぁ。
 運転の疲れも遊び疲れもすべて忘れたような御満悦の笑顔見せちゃって、まさに来た甲斐があったというやつですね。
 今回の設営場所は電灯に近かったので、結構明るかったけど、虫が退去して押し寄せてくることもなく、気温も適度の涼しさで、実に快適だったのだ。
 そしてキャンプの夜というと、花火でしょ。
 花火風景を以下に。



 花火は日本を代表する伝統技だと思う。きらびやかな打ち上げ花火もそうだが、線香花火の儚さえもMade in Japanのわび・さび・憂いを伝えてくれる。2002Wold Cupの閉会式を彩るのはきっと花火だろう。会場8万、フィールド内千人の線香花火、きっと雄大な儚さに違いない。残るは消防局の許可だけか。
 危険極まりないといえば小山隊長である。吹き上がるドラゴン花火の火花の上を飛び越えること数度。火傷するのではないかとはらはらさせられたのだ。良い子のみなさん、決して真似しないでね。
 久々に揃った隊員たちの会話は尽きることなく、釣り部長が翌朝の釣りのために床についた後も、夜の深まりと同調するかのように深みへとはまっていくのであった。一部にはお疲れの隊員もいたけども…お仕置きがわりに写真掲載。

   

 夏の夜のよもやま話はそのまま日付が変わるまで続いたのだが、いったい何を話したのかといえばあまり覚えていない。ENOは仕事が遅いとか、ウリ坊は生意気だとか、たくま新聞はなぜ赤ちゃん語なのかとか、EDAが見合いしたとか…そんなこと話したかなぁ。
 お開きになったのはおそらく1:00AMを過ぎていたと思う。SAYUKIは体調を憂いて床につき、おかあさんが寝袋を開きにテントに潜り、僕が睡魔に襲われてテントに潜った。「星、見えるかなぁ」という声が外から聞こえていたが、僕には這い出す力は残っていなかった。しばらくすると小山隊長が照れながらテントに入ってきた。
「なんか俺、お邪魔みたいなんだ。」
 うたた寝で余力を貯えていたYasとKunnyは、見事おかあさんのマークをかわして何をしていたのだろうか?



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