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最終日

新しい朝がきた

 朝起きたら、すでにみんな活動していた。一夜の宿となった平屋建ての居心地が余りにも良すぎたのか、ぐっすり眠ることができた。ENO&じつよが関西へ転勤して以来、ぼくが一番寝坊助となってしまったみたい。
 
夢の跡、抜け殻たち
 とはいえ、積極的に活動していたのは小山隊長だけで、ほかのみんなは起きてはいるもののまだまどろんでいるかのよう。なんたって今日は休日だし、まったりキャンプの真っ只中なのだから、みんなお気楽に行こうぜっ!天気も快晴だぜっ!

小山隊長、お目目ぱっちり

でもみんなはまだ眠いんだな
 それでも身体は正直なもので、空腹信号を高らかに響かせる。本能に忠実なくや探メンバーは腹の鳴るにまかせて朝食の準備に取り掛かる。


みーめん、不祥事発覚

 昨夜まで11郎とともに格段の働きを見せ、「奴隷の鏡」とまで称されるに至った奴隷2号みーめんに怪しい動きがあるとの連絡を受けた文藝部・岡本は、カメラを片手にみーめんの姿を追った。
 まず最初に目撃したのは、地面に散らばった味噌汁の具・たまねぎ。

あ〜ぁっ!

やっちゃいました〜っ!

でも、まだ食べられますよねぇ

だめですかぁ〜?
 ところが暴挙はまだまだ続いた。

ハムつまみ食い

ニンジンも失敬

ジョア、盗み飲み
 これほどまでの証拠写真を公表されたからには、当分はおとなしく奴隷業に励んでくれるに違いない。


ぶれっくふぁーすと

 気を取り直して朝食の準備。みーめんも汚名挽回とばかりに良く働く。おかずはハムやニンジンのソテーと、くや探名物(?)大漁目玉焼き。ご飯はもちろん小山隊長が炊き上げ、きゅうりのきゅうちゃんを混ぜ合わす。味噌汁は新たに切り直した玉ねぎとニンジンが具。これらがちょっぴり二日酔いの胃に優しく収まっていく。
 2日目の予定は何もなかったので、みんなのんびり・たらたらムードで朝食をかみしめる。なんともまったり、いいペース。
 そんなぼくらを嘲笑うかのように、1匹のカメムシが小山隊長の頭に。
「小山さん、頭にカメムシ・・・」
「えっ?何処?」
「髪の毛の中に入ってく・・・」
 懸命に追い払おうとする小山隊長。
「あんまりやると、匂いついちゃうよ」
「あぁっ!どうしたらいいの?」
 これで今キャンプのカメムシ大王は小山隊長に決定した。


昨日の名残り

 なごやかな朝のムードに包まれながらも、みんなしっかりと次のことを考えているようで。昨日のハプニングですっかりびちょ濡れになったテント類や衣類を天日に干す。
 今日は晴れていて良かった。いくらなんでもびちょ濡れのアイテムを車に積んで帰るのはしんどいもんなぁ。
 幹事のぼくは管理人のところへ行き、キャンプ場代の精算を済ます。管理人も気を遣ってくれたのか、これが結構格安だった。空いているし、設備も整っているし、また使いたくなるキャンプ場だ。
 早速みんなから会費を徴収。すると、小山隊長の財布からぐっしょり濡れて財布の色が落ちた5千円札が登場。昨日の名残がまだまだしっかりと残っているようだ。


スイカ様、切開する

 みんな帰り支度も一段落したところで、昨日の勇者・スイカ様を食することに。さすがにあの豪雨による増水を耐えぬいたスイカだけあって、実がびっりしと詰まっていてみずみずしい。鮮やかな光沢のある朱色が目にしみるぜ。スプーンや皿を出すのが面倒だったので、スイカを三角に切ってガブリつく。種はとりあえず目の前に広がる草っ原へ「ぷっ」。
 来年になれば、スイカの芽が出るかもしれないなぁ。
 スイカの皮を含めた各種ゴミはキャンプ場に捨て場がないため持ち帰ることに。どのように分担するか思案しているところにみーめんが名乗りをあげた。
「ぼくの車ガラガラだから、ぼくが持ち帰ります」
 さすがは奴隷の鏡。今朝の不祥事を全てご破算にするしても余りある申し出に、一同感謝しきり。ありがとう!


薄れゆく記憶の中で

 前節を書き終えてからしばらくが経過した。この間、小山隊長とは2度酒を飲んだ。
「早く全部書いちゃえよ」
 うり坊からも電話で催促された。わかってはいるのだが、筆が進まないのだ。というより、記憶が風化しているといったほうが良いだろうか。当然ながらこのまま放置していけばなおさら記憶は薄れていくばかりなので、どこかで踏ん切りをつけなければならない。
 それにしても厄介なのが、キャンプ場を出発して以降の写真がほとんどないのだ。ぼくはよく「記憶力が良い」といわれるが、一様に全てを覚えているのではなく、記憶をたどるアイテムを覚えていることが多い。くや探レポートは写真が重要なカギを握っている。ちなみに、デジカメが壊れてほとんど写真が残っていない昨年の海の日キャンプはついにレポートが書けなかった。
 何が言いたいかというと、これから先のレポートは実にあやふやな記憶に支えられた、書き手自身心もとない文章であるという言い訳なのだ。


2度目の温泉

 キャンプ場を発つ前に、これからどこへ行くかをみんなで相談する。Kibunは朝から、「おかもっちゃん、温泉入って帰るよね」と盛んに聞いてきたこともあり、真っ先に声を上げる。
「温泉入って帰る人っ!」
 これに真っ先にうり坊が反応し、全員一致で今キャンプ2度目の温泉入浴することとなる。キャンプで毎日入浴するのはくや探史上初めての出来事ではないか?
 温泉チョイスと温泉までの先導は言い出しっぺのKibunと唯一カーナビ搭載車に乗っているYasが務めることに。
 おそらくキャンプ場から南下して山道をうねうね走り・・・ただ後をついているものには方向感覚がまるでわからない・・・たどり着いたのは川辺の駐車場。その奥に日帰り温泉があるというのだが、なんだか車がいっぱい。とりあえず偵察隊を派遣したところ、混んでいるとの報告があったため、場所を変えることに。
 そうそう、この駐車場の脇にちっちゃな散歩道みたいなものがあり、そこに滝が流れ込んでいていい雰囲気だったので、集合写真を撮ったのだ。TOPページにも使われている写真。今回のキャンプの象徴のように掲載されているけど、実はほとんど関係なかったりして。
 続いてうねうね走ってたどり着いたのは、渓流釣り場に併設された温泉。名前は覚えていない。入り口に大きな水槽があり、齢6年ったか8年の岩魚が悠然と泳いでいる。でかい。ここは空いていたので、余裕ぶっこいて入浴することができた。露天風呂が結構広く、全員が入って談笑。渓流よりも高い位置にあるため、せせらぎを聴くことができなかったのと、ちょっとぬるめだったことが悔やまれるが、逆に長湯できてうっとり。
 話題はやっぱり今回のキャンプを振り返るものが多かった。やっぱり今回のMVPは顔グロKibunで決まりというところか。
「けっしてボケを狙うでなく、むしろカッコつけてる人間にこそ、笑いの神様は降りてくるんだなぁ」
とは、小山隊長の弁。
 確かそんなことをしゃべりながらのんびりまったりしてたと思う。


昼飯を食べて解散だ

 風呂から上がり、昼食をとるため渓流釣り場まで歩いて降りる。渓流釣り場といっても、渓流風釣堀といった方が正解のようで、小さい子供から老人までの太公望たちが竿を降っていたのだ。食堂は渓流釣り場の脇に設置されている。ぼくらが行った時間は2時近かったため、昼飯のピークは過ぎて結構閑散としていた。そんな中で目を引いたのが壁に貼られた芸能人のサインの数々。ここは結構ロケに使われているようで、江角マキ子や米倉涼子、極楽の山本やジョビジョバなんかも来ているらしい。まっ、ロケーションがいいのはイコール飯が美味いと直結しないんだけどね。

11郎、SAYUKIを食べる?

右:米倉涼子、左:江角マキ子
 昼食を終えて駐車場に戻ったところで今回のキャンプは終了。金沢へ引っ越すYasとKei、仙台のうり坊とはなかなか会う機会がないので、名残惜しいところは多々会ったものの、次ぎ会う日を楽しみに三々五々散ったのであった。


編集後記

 いやぁ、やっぱり最後の方はダレダレの文章だった。こうなることがわかっていたから書くのがイヤだったんだけど、また言い訳になりそうで。
 それからのくや探面々の動向をチラッとまとめておきます。
 小山隊長は春先に患った膵炎が8月に再発したにも関わらず、「完治した」と偽って(?)酒を飲んでいます。膵炎発病の前夜に2度とも一緒に飲んでいたぼくとしてはちょっと責任を感じていて気が気でありません。
 Yas&Keiは金沢での生活を順風満帆でスタートさせた模様で、YasのHP「物見遊山」もVer.2としてリニューアル(表紙だけ)しています。これからはHPがYas&Keiの消息を知る一番の手段となるので、マメに更新してぼくらを安心させて欲しいものです。
 SAYUKI&Kibunは10月中に転居しなければならないというのに、未だ新居が決まらずあせっているそうです。
 うり坊はなんと10月頭からバカンスを取得し、旅へ出るとか。
 今回大活躍した奴隷2人は11郎が身延へ出張、みーめんが年末まで四国へ出張とあわただしい日々を過ごしているようです。
 そしてぼくはというと、相も変わらずいつもどおりです。
 今回のキャンプには参加していませんが、jawaに長女が誕生しました。おめでとう。



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