artな戯れ言'99


このページではartな戯れ言を集めて掲載しています。


「ジャンヌ・ダルク」を観る ('99.12.26)
 リュック・ベッソンの新作、「ジャンヌ・ダルク」を観た。ベッソンの描く史実の世界。日本人にとって、とっつきにくい近代ヨーロッパの世界。そこにある宗教感をぼくらは受け入れられるのだろうか・・・。と、恒例となった講釈をちょっとばかし垂れまして。
 ジャンヌの幼少時代からSTORYが始まるんだけど、なによりも光の使い方が絶品。空が空らしく見えるのは晴天ばかりではなく、雲天の光の使い方の見事なこと。この雲天がジャンヌの幼少をすべて語ってくれるが如く。
 彼女は本当に神の声を聞いたのだろうか?その答えは祖国フランスと敵国イギリスとでは異なるだろうし、民衆と宮廷でも異なるだろうし。ヨーロッパでも未だに疑問視されるこの問題を、この映画を観ただけのぼくには答えられるわけがないのだ。でも、ベッソンはベッソンなりの答えを映画の中に表現している。
 レアな意見だけど、ジャンヌの髪に注目。冒頭の鮮やかな金髪が、ラストには黒髪へと染まって行く。意識したかどうかは定かではないけれど、スターウォーズ・エピソード4〜6でルークの衣装が染まっていくが如く。
 史実だけに大きな遊びや独創的なSTORY展開が制約されている分、のめり込んだりするような映画ではないけれど、ひとりひとりがそれぞれのジャンヌと神の声を想像できる映画。忘却の彼方となりつつある世界史を再び勉強したくなるような、そんな映画でした。
 しかし、あの宗教感を理解するのは日本人には難しいよなぁ。告解ってそんなに大切なことなの?
 ベッソンもこれで8作目。生涯10本しか映画を撮らないって言ってたけど、ってことはあと2本?もっともっと、撮りつづけて欲しい監督の一人です。


エスニック
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「ジーザス・クライスト=スーパースター」を観る ('99.12.24)
 劇団四季のミュージカルも「コーラスライン」「ライオンキング」につづき、3度目の観覧。前2回でこれまで抱いていたミュージカルに対する偏見も消え、素直に楽しめるようになったのだ。聖なる夜にイエス・キリストについて考えるのも良いのでは。
 開場の新潟県民会館へ行ってまず驚き。ステージに組まれたセットに傾斜がついているのだ。しかもちょっとでこぼこ。こんなところで歌って踊れるのか・・・。
 ステージが真っ暗になり、再び照明が灯って開演。一瞬にして現れた多くの民衆役がイモ虫の如くうごめくのには、はっとしてしまった。
 それから先の台詞はすべて音楽に乗せて歌いこまれていく。ジーザスの苦悩、ユダの苦悶。二人の心理劇なのだろうなぁ。その他のキャストも2人をあおるようにうたいあげる。役者の方々の歌の上手さは絶品だし、踊りも上手い。脚本としては面白い劇なのだが・・・。
 いかんせん、劇中歌が「古い」。なんせ、このミュージカルが30年くらい前にアメリカでヒットした曲をモチーフに作成されており、当時は「かっこいいRock」だっただろうけど、もうなぁ。しかもそれに無理くり日本語の台詞を乗せているのだから、かなりきつい。
「この曲、きついなぁ・・・」
と思っているうちに台詞(歌詞)も聞き逃し、気がついたらSTORY展開がわからなくなってしまう。前半部はこの状態が続いたため、話がちょっとちんぷんかんぷん。
 もっと日本語に合った曲を使ったり、時代に合わせたりできないのか。逆にゴスペルなんかを用いて時代に流されないミュージカルにできないものか。歌に固執せず、普通の劇のように演じ、ジーザスとユダの心の葛藤を描いたものも観てみたい。
 でも、これらは著作権の問題もあり、実現しないんだろうなぁ。
 世界中で「ジーザス・クライスト=スーパースター」を連続公演しているのは日本だけだという。
 公演後、ぼくの前にいたご婦人達が口を揃えて
「よかったーっ。歌も踊りもとっても。ロックもいいよね。」
と、口々にささやいていた。
 ぼくの感性がまだまだそこに達していないのだろうか・・・。


エスニック
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「ポンヌフの恋人」を観る ('99.12.23)
 カラックス監督のアレックス青春三部作三作目、「ポンヌフの恋人」を観た。今回のアレックスはいったいどんな登場をするのだろうか・・・。
 なっ、なんと!前作では「美しい」の極みを走っていたカラックスが、対極から入ってくるなんて。ちょっと顔をゆがめたり、持っていたミルクティーを口に流すのをためらってしまったけど、それも最初だけ。みるみる泥が落ち、パリの華やいでいない部分に色がつき、光が射してくる。うますぎる。
 テレビドラマだったら30分で片付けてしまいそうなSTORYだけど、ゆっくりとじっくりと、アレックスとミッシェルの心の動きのひとつひとつを解きほぐすように描いていく。うまいです。すごいです。
 ラストシーンは「タイタニック」を思わせるけど、公開は「タイタニック」の7年前なんだよね。
 なんだか心が洗われた、素敵な映画でした。
 観れる機会は少ないでしょうが、観られることならぜひ観て下さい。


エスニック
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「ターザン」を観る ('99.12.21)
 ディズニー映画の大作、「ターザン」を観た。試写会に当たりながらも、より良い環境を求めて自腹で観る決意をした作品だけに、期待も大きい。で、いつもならここにどこぞからもって来た画像が挿入されるところなんだけど、今回は画像なしです。だって、ディズニーって著作権にうるさいじゃない。もし、関係者がこのサイトにアクセスして、「なんじゃこりゃ」ってことになったら、訴えられるかもしれないし・・・。
 ディズニーの大作アニメって、いかにも「欧米人向け」って感じがする。欧米人にありがちな偏見や差別が、意識的ではないにしても見えたりして、ハナにつく。また、子供の集中力を考慮したと思われる90分の時間設定が、大人の物語を求めるには性急過ぎたりする。このため、どうものめり込めずに一歩引いてしまったり、夢中になってるところで肩透かしを食らったり。コンピュータグラフィックを使用した3Dアニメシリーズのほうが的が絞れて面白いという印象があったりする。
 ところが今回の「ターザン」は面白い。つかみも落としも間合いが測れてて、観る者を上手くコントロールしてくれる。まんまと術中にはまってしまった感じ。うまい!
 絵の素晴らしさも特筆。水墨画のように見えて、スクロールをもする立体感&スピード感。アニメの進化の方向が3Dアニメだとしたら、その無機質感になじめずに観る者は3Dアニメによる血の通ったSTORYを拒絶してしまうであろうけど、ディズニーは計算しているんだろうなぁ。あくまで3Dアニメの登場キャラは無機質なモノ(おもちゃ・虫)とし、人間ドラマは闇雲にコンピュータに頼らず、適所適所で効果を発揮させる。アニメに対するイメージがひとつ変わります。
 また、音楽も素晴らしい。「フィルよ、よくやった」と褒め称えたいくらい。
 本筋の話ではないんだけれど、ターザンって金城武に似ています。ぼくが観たのは字幕版だったのですが、日本語吹き替え版のターザン役は金城武です。金城武のちょっとたどたどしい日本語も、野生で育ち、覚えたての言葉を話すターザンにマッチするのでは・・・。誰かそこまで配役を考えていたんだろうか・・・いたとしたら、恐るべし、ディズニー。
 ちなみに北京語版と広東語版も金城武だそうです。
 観るべしっ!!


エスニック
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「汚れた血」を観る ('99.12.17)
 カラックス監督のアレックス青春三部作第二作「汚れた血」を観た。前作「ボーイ・ミーツ・ガール」は映像の美しさ、女優の美しさには見とれたものの、いまひとつ踏み込めなかった。でも、今作は物語の縦軸がしっかりしていたので、戸惑うことなくスクリーンに見入ってしまったのだった。
 それにしてもキレイな女優使うなぁ。役者の顔のアップが多用されているんだけど、見とれてしまう。
 アレックスの変貌もしくは成長にも驚きだけど、無理して三部作を同一人物の青春物語として観ないほうがいいんだろうな。別物として観たほうがいいみたい。
 面白かったのだ。


エスニック
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「ランダム・ハーツ」を観る
       ('99.12.16)

 ということで、「ランダム・ハーツ」を観た。「スター・ウォーズ」が新展開を見せた今年、旧3部作のヒーローの今を観るのも感慨深いものがあるなぁ。あの若く恰好良かったハン・ソロも、中年のオヤジなんだもんなぁ。でも、恰好良い歳のとりかたしてて、羨ましいけどね。インディ・ジョーンズもはまり役だったし。
          
 さて、お話のほうはというと、飛行機事故で伴侶を失ったばかりか、不倫まで発覚してしまった男女の心の立ち直りドラマ。アメリカを象徴するポリスと選挙という要素も絡めてのっけからわくわくもの。これらが伏線となって、話はどんな展開を見せるんだろうか・・・。
 終幕後、いささかの・・・いや、かなりの消化不良を覚えながら、こんなことを思ったのだった。日本のドラマってハリウッド映画に近づいたんだなぁ・・・いや、ハリウッド映画が日本のドラマ並になったのか・・・。
 帰宅後、「御法度」を観に行った友人から電話。
「ありがとう。とっても面白かったよ。観たほうがいいよ。」


エスニック
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「ワイルド・ワイルド・ウエスト」を観る
       ('99.12.11)

 話題の娯楽映画、「ワイルド・ワイルド・ウエスト」を観た。いやいや、なんの。「MIB」に続くコンビというから、またただのパロディで終わってしまうのかとちょっと不安だったけど、なんのその。確かにパロディ要素もたっぷりなんだけど、シチュエーションにとどめ上手く流してます。うんうん。
 そもそも、発想自体が南北戦争後の時代のSF小説みたいで、そこからすでに巧妙なパロディになっている。ありえそうもない武器・兵器・発明品が数多く出てくるけど、あくまで南北戦争後の時代の思考範疇を逸脱せず、動力は蒸気、最高の移動手段は機関車の決まりを守ってて、潔し。
 それよりなにより、オープニングタイトル。かっこいいよ、あの映像は。あそこの部分だけビデオクリップにしてもいいくらい。
 「ベルヌーイの定理」なんて大学の講義でしか聞いたことのない言葉も久々に聞けて、思わずニヤリ。
 「マトリックス」や「シックスセンス」は物語を一から確認して、「あそこの部分、ちょっとおかしくない?」などと些細なことに気をかけてしまうけど、この映画はそんなこと気にしちゃダメ。脳ミソからにして、ウイル・スミスのカッコ良さを楽しんでください。


エスニック
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「ボーイ・ミーツ・ガール」を観る('99.12.4)
 新潟の単館系映画館・シネ・ウィンドが「ポーラX」の公開に合わせ、レオス・カラックス監督の”アレックス青春三部作”をレイトショーで上映する。大手配給会社の新作・話題作ばかりがタレ流し状態の中、単館系ならではのナイスな企画。新作・旧作にこだわらない企画力、頭が下がります。ということで、第一弾「ボーイ・ミーツ・ガール」を観てきました。
 まぁ、若き巨匠の第1作目だから、こんな感じでしょう。モノクロの、トーンを押さえた絵はとてもきれいで、女優の色の白さや美しさをうまく引き出していました。
 コンセプトとストーリーのきちんと固まっている2作目「汚れた血」と、3作目「ポンヌフの恋人」に期待。それと、新作「ポーラX」もね。


エスニック
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「ファイトクラブ」を観る('99.12.2)
 地下の秘密クラブでは殴る蹴るのルールのない闘いがくりひろげられている。それはアルティメットの如く。「餓狼伝」の世界がそこにあり・・・。というのが「ファイトクラブ」に対するぼくの先入観。全米であまりにも過激な暴力シーンが物議を交わしたとか。自称・格闘技通のぼくにとっては見逃してはならない映画。そんな気持ちと意気込みで映画館に乗り込んだのだが、さにあらず。なんだかこのところ、ぼくの映画に対する気持ちが先走っているのか、情報収集力が足りないのか、こんなケースが多いのだけど、いい方向に裏切られている分にはOKなのだ。
 この映画は今という時代を象徴なのだろうか・・・。キレる若者、集団の恐怖。映画が時代を反映しているのか、時代が映画に近づいているのか。根っこ(主題)の似た映画や舞台が形を変えて発表される。それこそが今という時代なのか。それとも、製作者達が声を揃えて言っていることが今の時代と言うことなのか。
 「ファイトクラブ」はいい意味でぼくの予想を裏切っているとともに、今のひとつを主張する映画なのでした。


エスニック
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「シックス・センス」を観る('99.12.1)

 「シックス・センス」って、ホラー映画かと思ってた。ホラー・スプラッター系が苦手なぼくとしては、自己防衛のためにも避けて通るべき作品かと。
 しかし、巷で流れる風評は「感動した」「よかった」というものが多く、「怖かった」という声は聞こえてこない。これは一体どういうことか。その謎を探るべく、映画の日というこの良き日に、「シックス・センス」を観た。
 ああ、言えない。言いたいけれども、言えないのだ。だって、ブルース・ウィルスと約束したんだもん。正式には約束させられたっていうのがアタリなんだけど・・・。
 少なくとも言えることは、当初ぼくが持っていた「シックス・センス」の概念は間違っていたこと。「シックス・センス」はハートフルな映画なのだ。しかも、とっても面白く、心に残る。
 怖いと言えば、終幕後、横を歩いていたカップルの会話。
♂;あのラスト、わかった?
♀;うん。あなたは?
♂;あたり前田のクラッカー!
 背筋が凍りついた。


エスニック
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WAHAHA本舗PRESENTS
「ラブストーリー11/日本特撮映画編」を観る      ('99.11.28)

 WAHAHA本舗の座長・佐藤正宏と看板女優の一人・柴田理恵による二人芝居、「ラブストーリー11」を観た。ハチャメチャ・ナンセンス・お下劣と、笑いに対しては何でもありのWAHAHAの中で、ある意味異色のこのシリーズも、10周年とのこと。4人の作家による4編の恋の物語を、息の合った2人が演じていく。笑いあり、哀愁あり、涙あり、WAHAHAのお家芸・客いじりと下ネタもさりげなくフューチャーされていて、WAHAHAマニアでもそうでない方でも楽しめる構成。ってな言葉を重ねたところで、このお芝居の魅力の十分の一も伝えられないんだけれど…。
 なんていうんだろうか、巷にあふれる恋愛映画や恋愛小説のようなドラマ性や台詞に頼るのではなく・・・、あーっ、この素晴らしさを説明する言葉が出ないっ!!
 とにかく、いいのだ。佐藤さんの温かい笑顔や柴田さんのおどけたところや。とにかく、とにかく。
 自分のボキャブラリーのなさに悲しみを覚えつつも、いいものの前にはどんな言葉もあせてしまうことを実感してしまうのだ。
 とにかく、とにかく。


エスニック
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演劇集団キャラメルボックス
「キャンドルは燃えているか」を観る         ('99.11.27)
 キャラメルボックスのクリスマス・ツアーを生で観た。どうして生にこだわったかというと、前回はビデオライブだったから。でも、トークショーというおまけがついてて、それはそれで楽しかったけど。でも、生で観たいという衝動はつのるばかりで、いよいよその衝動を昇華させる時がきたのだ。場所は池袋サンシャイン劇場。席は後ろの端だったけど、バッチリ。
 キャラメルボックスの作風って、ハートフル。ヒューマンドラマなんだろうけど、押し付けがましくも説教がましくもなく、見入ってしまうstoryの中にきちんと主題が託されていて、楽しいことは当然なんだけど、席を立つ時に心が洗われている。きっとぼくの目は澄みきっていたに違いない。
 恒例・プロデューサー加藤氏の宣伝を兼ねた前説から始まり、西川さんの小ボケの数々。笑いも巧みに組み込んで、あきることない舞台でした。
 浦和レッズがJ2落ちするネタ、夜のsportsニュースで真実になっていたのには、ただただビックリ。
 公演は12月25日まで。お勧めです。

エスニック
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「UA/Turbo Tone'99」を観る         ('99.11.19)

 UAねえさんのLiveを観る。
 初めて生でUAねえさんを観る。
 ぼくよりも年下だけど、UAねえさんである。
 会場の新潟フェイズでは20代前半の女のこが多く、UAねえさんを見つめている。
 UAねえさんがみんなの身体を縦に横にと操っていく。
 みんなもUAねえさんに身体を委ね、会場全体が心地良いムード。
 UAねえさんの関西弁はやさしい問いかけ。
 倒れてしまうコがいると、歌の途中でもUAねえさんはステージ上からスタッフに指示。
 まさにUAねえさんがみんなを見守っている。
 UAねえさんは新作「Turbo」に加え、懐かしの数々の曲も歌ってくれる。
 UAねえさんの声に心が和んでいく。
 今までAVを介在して聴いていたUAねえさんの、本当の楽しみ方を教えてもらった。
 ぜひ一度、UAねえさんを生で観るべし。


エスニック
artな戯れ言LIVE

「アナライズ・ミー」を観る('99.11.7)

 ロバート・デ・ニーロの新作、「アナライズ・ミー」を観る。マフィアの大ボスが自律神経失調症になり、精神分析医のカウンセリングを受け…というお話。「デ・ニーロのセルフパロディ」との触れ込みも、確かにデ・ニーロはマフィアのボスが合っているから。
 デ・ニーロはというと、さすがの貫禄と芸達者ぶりをいかんなく発揮し、威厳あるボスと気弱なボスを見事に演じていて、流石。共演のビリー・クリスタルもいかにも「巻き込まれる」焦燥感をうまく出している。
 なんてえらそーに解説してるけど、ただただ演技がうまいなぁ…と。
 両極の道を歩んでいる2人の対比もさることながら、ボスに忠実に仕える1の子分(名前は忘れた)の様も朗らかな笑いが誘えてGoo!
 馬鹿笑い、大笑いはないものの、気持ちよく笑える映画でした。
 本編には関係ないけど、マフィアのシャツのカラーが異常に狭いのにはびっくり(写真参照)。マフィアの間での流行なんだろうか。精神分析医のワイドカラーとあまりにも対照的なので、気になる。狭いカラーのシャツ、ぼくも欲しいなぁ…。


エスニック
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「トーマス・クラウン アフェアー」
    を観る('99.11.4)

 今日も試写会。これで3日連続ただで映画を観る。なんと贅沢なことか。しかし、映画を観るためにかなり強硬なスケジュールをこなしているので、めちゃくちゃ疲れている。でも、そんな努力も苦にならないような映画が観られるのなら、いくらでも苦労すると言ってしまいたいところだが…。
 今回観たのは「トーマス・クラウン アフェアー」。大富豪で満たされていることに不満を持ち、スリルを味わうために絵画泥棒をするかっこいい男が主人公。今日を生きるためにあくせく働くぼくらには、鼻持ちならない嫌な奴。そんな男が彼を狙う賞金稼ぎの女に恋をして…。
 しかもこの女、ちょっと年は食っているけれど、ナイスBODYのいい女。まったく、鼻持ちならないお話だけど…。
 これがどうして面白い。自分にはまるで縁がない話とわかりきっているからか、はたまたあこがれているからか?
 なんといってもおしゃれな映画である。服装の一つ一つもそうなのであるが、何より雰囲気がおしゃれなのである。金をかけていそうだけれど、バブルの頃というよりは、70年代の映画に近いセンスで、なんとも素敵。レネ・ルッソのめまぐるしく変わる衣装も、そのナイスなBODYとあいまって、とってもSEXY。ぼく的には最初のスーツ姿が一番好き。あんな服着てる子いないかなぁ。
 STORYもおしゃれで、楽しかった。最後の仕掛けは読めたけど、その後のおまけまでは気が回らなかった。
 古き良き時代を彷彿させる、良質の映画でした。
 そういえばオープニングロールで吠えるライオンを見るのは久し振りだったなぁ。

エスニック
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「ブロークダウン・パレス」を観る('99.11.3)
 ぼくの実母・チヨちゃん絶賛の映画、「ブロークダウン・パレス」を観た。このところ試写会が良く当たったり、劇場招待券をもらったりするので、すっかり映画ずいちゃって。
 卒業旅行でタイへ行った仲良し二人組みが、麻薬の運び屋として逮捕され、投獄されて・・・ってSTORY。で、いかに二人の無実を晴らしていくかって流れかと思ってたんだけど、さにあらず、最後は友情物語でした。
 しか〜し、どうも腑に落ちない。友情がテーマだというのならそれはそれでいいけれど、お互い本心を見せぬまま、友情の名のもとにウソをつきあうのが本当の友情なのだろうか。結局、謎の男と二人の間に起こった出来事や、麻薬をカバンに入れたのは誰?ってとこが語られないまま終わっちゃって。でも、そこを語らないで無実を主張するなんておかしすぎるし、お互いを気遣うがために二人してムショ暮らしというのも、仲が良いからといえるのだろうか。
 無実を晴らす材料を揃えたけど、タイ警察の陰謀で有罪となったっていうSTORYのほうが面白かったような気もするし。友情のとらえ方が作り手と受け手では違ったということか。
 まてよ、うちのおふくろは絶賛してたということは、親子の間でも友情のとらえ方が違うということか。困ったものである。

エスニック
artな戯れ言MOVIE
「君のいた永遠」を観る('99.11.2)
 ツーファーの希望の星、金城武の主演最新作、「君のいた永遠」の試写会へ行ってきた。香港発の恋愛映画。一人で、ましてや金を払っていく勇気が沸かない類なのだが、試写会に当選したことだし、興味は深々だし。で、行ってきました、ユナイテッドシネマへ。腹が減っていたので売店でアメリカン・コンボというホットドッグとドリンクのセットを購入したんだけど、ドリンクがバカでかい。750mlもあって、すごかった。
 お話はというと、娘に「おかあさん、お父さんと結婚する前に大恋愛したことがあるのよ」と、昔話(ウソかホントかは別にして)を言って聞かせているような映画でした。
 物語の始まりが1977年であったり、香港だったりだと思うんだけど、1stステージは「ウソだろ?」というか「いまどき?」というか、「堪忍してよ」なエピソードだったりするんだけど、ヒロインのジジ・リョンの女子高生姿が可愛かったので、なんとか許せる。
 その後の展開はかなり前のTBSドラマ「十年愛」を思い出してしまった。「十年愛」のほうがぼく的には面白かったんだけど。「マディソン郡の橋」みたいという意見もあったようで。
 見終わった後、見知らぬ女性が、「金城武が出ていなかったら、観られないわ」という厳しい意見もあったほど、金城武は孤軍奮闘していました。
 ラストはちょっとジーンときたけどね。


エスニック
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三宅裕司&小倉久寛のコント・ライブ
「ザ・タイトルマッチ〜炎のガッツ・ファイティング〜」を観る('99.10.31)
 SETの本公演の創り込んだ笑いの中で、引き付けられてしまう三宅=小倉の2人のカラミ。大筋以外はアドリブの連発で、笑いの要素も日替わり。そんな2人のカラミだけが全編で見られる。なんとすごい企画なんだ。SET創立20周年記念特別興行、SET団員全員が売店の売り子にまでなってバックアップ。SETファン歴15年のぼくとしては期待大。
 演目は以下の6題。
      1.象狩り
      2.待つ文豪
      3.ダブルスの男たち
      4.バンジージャンプ
      5.ヘビと血清
      6.流しと客
 3と6以外は大筋を決めてアドリブでつなぐ作品。2人の丁丁発止のやり取りがハプニングをも笑いに変えていく…と書けば格好が良いけれど、厳しい目で言えばちょっとつらいところが多かったなぁ。コントの合間を楽屋に見たてて、着替えながらコントを振り返るという、まさに楽屋オチがあり、これとあわせると相乗効果でめちゃ笑えたけど、コントだけを見るとつらくなるのだ。大筋のオチもちょっと弱かったし、とんでもないミスもしていたし。
 それに較べて創り込んだ3と6(前半)は最高の出来。単品だけで笑いがドカっと出てしまう。あとは動き。3・6以外のコントでもきちんと作られた動きは絶品。SETの真骨頂でもあるし、ここをもっとプッシュしても良かったよなぁ。
 ぼく的には、創り込んだ笑いに垣間見る2人のアドリブ勝負は際立って面白いけど、全編とおされると厳しいので、もっと創り込んだ笑いの占める割合を多くしたらいいような気がする。
 とっても面白かったんだけど、あえて厳しい注文でした。
<こぼれ話1>
 山藤章二画伯が観覧されていたんだけど、途中でトイレに行くし、ラストやカーテンコールでも拍手をしない。舞台上の2人はへこんだに違いない。
<こぼれ話2>
 山田伸幸さんがパンフを売っていたので、パンフにサインしてもらいました。「タックス・カッターズ」はめちゃ面白かったよ。

エスニック
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「梟の城」を観る('99.10.28)
 邦画の場合、「話題の」=「金のかかっている」的とらわれ方があるような気がする。その意味では今回の「梟の城」はまさに話題の邦画である。今回も試写会で、公開前に観て来ました。時代劇初、SFXを駆使した大作。アメリカでも絶賛。はたしていかがだったかというと…。

 辛口なんだけど、日本人監督の、いや、大御所監督のと言ったほうがいいのかもしれないけれど、SFXに対する感覚がちょっとずれている感じがした。いかにも「SFXでござい」ってな画像が臆面もなく映し出される。SFXを駆使しているのではなく、SFXに使われているといった感じ。さりげなさがなく、普通の映像と違和感がありすぎ。
 キャラ設定もどうしたものかで、フリを作りながらも無駄死にさせているものがいっぱい。素材がいい分、もったいなさすぎ。大御所らしからぬ、脚本作り。
 面白かったのが十年前の回想での中井貴一に「ふぞろいの林檎たち」や「ライスカレー」の面影が見えたことと、協賛のクレジットにDCカードがあったことというのは、さびしい限り。
 「仁義なき戦い」を見終わった後、みんながやくざ歩きし、「マトリックス」を見た後、妙に身体をくねらせる人が多くなったように、「梟の城」を見終わった後、忍び足したくなるような映画を期待していただけに、肩透かし。
 大御所監督・大手製作配給会社・テレビ局提携と言う事なので、ちょっときつい論調になってしまったけど、あれだけの製作費があれば良質で面白い邦画はもっとたくさん作れたはずなのに・・・。
 つくづくもったいない。


エスニック
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「イノセントワールド」を観る('99.10.23)
 竹内結子、かわいいっす。ちょっと生意気な女の子、いいなぁ。「なにさま」の時の眼鏡もまた良かったんだけど。朝の連ドラ「あすか」での登場が待ち遠しいよ。
 作品自体は去年のもので、今回は「アドレナリンドライブ」(下記参照)と併せて安藤政信特集とのこと。シネウィンド(上映館)の思惑に乗せられて、2本続けて観てしまったのだ。
 シネウィンドは新潟で大手配給会社に頼ることなく、単館ロードショーを続ける映画館で、先日観た「Buffalo 66」もここで上映されており、「矢口史靖ムービードライブ」は会場こそ違えど、シネウィンド主催である。どことなくぼくが学生の頃通っていた、札幌のJubb70HALLに似ている。
 で、本編の話。竹内結子扮するアミが本当の父(精子ドナー)を探して父違いの兄と旅をするというお話。タイトな作りをしているので、物語に触れようとすると、本質まで届いてしまいそうなので、ここではあまり触れません。
 じわりと心をつかまれるような、いい映画でした。
 ぼくの精子が何処かで実となっているのなら、果実達よ、遠い存在に思いをはせる間に、大切な身近の想いを忘れないように。


エスニック
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「アドレナリンドライブ」を観る('99.10.23)
 矢口史靖の新作は、「秘密の花園」に続きお金に魅せられた人によるドタバタ劇、ジェットコースタームービーである。前作ではお金の魅力がお宝探しのスリルに昇華されていったのに対し、本作はお金の魅力を最後まで感じさせながら、やくざからの逃走劇を中心に面白おかしく描いている。これが、笑える。
 冴えない生活を送る人達が大金を手にすると…、矢口監督がどうしてここにこだわるかはわからないが、ありそうでありえない非日常のわかりやすい例えがここなのだろうか。
 先日「ムービードライブ」に参加し、矢口監督自費製作の作品を観ると、自費製作では日常のどこにでも転がっていそうな笑いを撮っているのに対し、商業映画では非日常を追い詰めるように撮っている。わかり易い対比。でも、そのどちらにも矢口監督という共通の視線からなる面白さ(笑いといっても可)がちりばめられており、これはもうセンスの問題でしょう。
 邦画だって面白いこと、もっともっと知って欲しいものだ。
エスニック
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「マトリックス」を観る('99.10.19)
 マトリックス=砂質シルトetc。ぼくのいる業界での使われかたである。関係ないんだけどね。
 すっげぇー面白かった。率直な印象。明日の服装は黒ずくめか。







 1999年は擬似世界で、2199年にその本質がある。ちょっと…いや、とてもややこしい設定にも観るものを苦もなく引き込んでしまう、これは撮り手の圧倒的勝利。この設定・世界にさえ観るものを引き込んでしまえば、あとは歯車に乗せるだけなんだもん。「ハリウッド映画は金かけているから」と言う人もいるだろうけど、ウォシャウスキーBro.は金のかかってない映画「バウンド」でも実力は実証済み。とにかくこの世界をきっちり構築してしまったところで、勝負は決まったようなものだよなぁ。
 でも、この論理はSF系だけにいえることではなく、時代劇でも現代劇でも、シリアスでもコメディでも、全てはここにかかっているのだと、いまさらながら気がついた。セットの豪華さや映像のリアルさだけが映画の世界構築じゃないのだ。
 今作も決して完璧な映像ではなく、ファイトシーンはゲームみたいだし、冒頭のトリニティーが逃げるところでは、逃げ手も追い手もマイケル・ジョンソン走りだし。でも、そんなことを凌駕して余りあるほど、面白い作品なのだ。
 これはもう、観て観て。


エスニック
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「白痴」を観る('99.10.18)
 坂口安吾原作、手塚真監督、新潟前面バックアップの映画「白痴」の試写会に行ってきた。応募総数1万人、当選者数800人とのこと。ぼくははがきを1枚しか出していないから、かなり運のいい男だったのだろう。こんなところで運を使ってしまうのも惜しいような気もするが。
 舞台挨拶に立った手塚真は、「白痴」のチラシでの紹介にあるデジタル時代の寵児を体現したようなわかりやすいファッションで、いかにも手塚真。撮影の半分を新潟に作ったオープンセットで撮影し、数多くの新潟県民の支援のもと作られたとのことで、新潟に対する配慮・気の使い方は格段。
 映画の内容はというと、どう書いてよいのやら。これからの手塚真がそこにはあったのだが、これまでの手塚真から飛びすぎていて、手塚真好きには戸惑いがいっぱい。「帝国チャンネル」の画作りや銀河の選曲にこれまでの手塚真がうかがえるが、これからの手塚真が強すぎて、それらの映像は未来への橋渡しというより、旧手塚真の名残といったほうがよいのかも。
 坂口安吾の原作というところである程度予想はしていたけど、ちょっとへヴィーだった。すべてひっくるめて、文藝大作です。
エスニック
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「矢口史靖ムービードライブ」
         を観る('99.10.16)
 映画監督・矢口史靖が新作「アドレナリンドライブ」のPRもかねて、新潟でトークショー&劇場映画でない作品の上映会が開かれた。「裸足のピクニック」、「ひみつの花園」の監督の話が聞けると、勇んで会場へ。
 本人は見た感じごく普通の同い年の人だが、頭の中は面白いことでいっぱいなんだろうなぁ。今回の上映会では、8mm、16mmに加え、彼及び彼の仲間たちが実験的に撮影しているワンピースというカテゴリーの作品も上映されたのだ。
 ワンピースとは?
 矢口史靖監督と鈴木卓爾さんが考案した、超低予算、超小規模映画製作術。カメラワークの一切を排除し、編集もアフレコもなし。置いたまんまのカメラがとらえた一片(ワンピース)の四角い世界をワンシーンワンカット一話完結のドラマとして描く。(パンフレットより)
 これがとても面白かった。小説でいうとショートショート。5分前後の映像にきっちり落ちまでついている。ありそうでなさそうな、日常的なワンシーン。矢口監督曰く、「見る人の想像力に委ねる部分も多い」作品だそうだが、十分監督の意図は見て取れる。それには腕によるところも多いのだろうが。元8mm少年のぼくとしては、これならぼくでも挑戦できるかなぁ・・・。jawaのビデオカメラでやってみようか。
 16mm「バードウォッチング」はワンピースの1作品の延長上にあるというだけあって、ふつふつと笑いが込みあがってきて、面白かった。
 ’90PFF大賞受賞作品の8mm「雨女」はぼくにはちと重く、難解だった。
 全体を通して、新しい発見があって面白いイベントだったのだ。
 新作「アドレナリンドライブ」も、観にいかなくっちゃ。


エスニック
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ユナイテッド・シネマ8 オープニング

「プリティ・ブライド」を観る('99.10.6)
 でも僕はまだ見つけられないんだ
 僕が何を探しているのかを

 新潟に次世代型シネコン、ユナイテッド・シネマ8がOPENする。そのオープニングセレモニーとなる「プリティ・ブライド」の試写会を観てきた。試写会の前に内輪で盛り上がっているようなセレモニーがあって、かなりげんなりしたけれど、話題作をただで見せてくれるのだから、我慢我慢。
 「プリティ・ブライド」はリチャード・ギアとジュリア・ロバーツの競演ということで、あたかも「プリティ・ウーマン」の続編かのように報じられている。主演2人のほかに「プリティ・ウーマン」は60年代POPSをフューチャーしていたのに対し、「プリティ・ブライド」では80年代のPOPSがフューチャーされているという共通点もある。でも、原題は「Runaway Bride」なんだよね。タイトルを変えなくてもいいような気がするんだけれど。
 ぼく的にはジュリア・ロバーツよりもメグ・ライアンやキャメロン・ディアスの方が好き。ジュリア・ロバーツはほっぺがこそげているんだもん。でも、彼女のカモノハシは絶品。見所です。
 話の本質としては昨日の遊◎機械/全自動シアターにも通じるところがあったり(下記参照)、冒頭に流れるU2の「終わりなき旅」に象徴されていたりして。
 ぼく、大学時代に心酔していたんだよね、U2に。ほかにもホール&オーツとか、ティーンエイジを懐かしく思い出してしまったのだ。
 あれから十数年、ぼくは今でもこうなんだ。

 I Still Haven't Found What's I'm Looking For


エスニック
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遊◎機械/全自動シアター

「アナザデイ」を観る('99.10.5)
 高泉淳子と白井晃。テレビですっかりおなじみの二人の演劇ユニット、遊◎機械/全自動シアターの公演を観た。エッセイでもいい味を出している高泉淳子の脚本と、ドラマでもすっかり名バイプレイヤーの地位を確立した白井晃の演出。遊◎機械/全自動シアターマニアならそれはごく当たり前のことなんだろうけど、初体験のぼくにはどのような融合が観られるのか、興味深々。しかもロードムービー風だという。どんな風に見せてくれるんだ…。
 舞台は主人公の少女時代の回想から始まり、年頃の娘を持つ母親の現実へ。そんな現実からあれよあれよと引きずられるように車に乗り込み・・・。脅迫(?)ながらもある意味自分探しの旅。その旅の行きつく先は…。
 映像を巧みに用いて主人公の乗るフィアットチンクがあてなく進む。映像は旅の演出以外にも回想や現況の実況にも用いられ、ちょっとびっくり。しかも、演者それぞれがカメラマン。それだけではなく、大道具や小道具も演者がこなす。あたかもミュージカルで踊るが如く。
 やられたっ、こんな演出があったか・・・。恐るべし、白井晃。それに見事にはまるハートフルな脚本。これが高泉淳子と白井晃の融合なのか。
 おもしろすごいぜ。


エスニック
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演劇集団キャラメルボックス

1999ビデオ&トークライブin新潟

「さよならノーチラス号」を観る('99.10.3)
 去年、キャラメルボックスが初めて新潟で公演をしたとき、チケットが手に入らなかった。「次の公演は絶対…」と思っていたら、今年はビデオ&トークライブ。
 まずは加藤昌史・西川浩幸・坂口理恵・岡田達也のトークショーから。なんかとっても気さくな兄さん・姉さんという感じで、西川さんの靴の汚さや普段はめったに聞くことのできない劇団のウラ話に、ケタケタ笑ってしまいました。西川さんと双璧をなす(?)看板役者の上川隆也ハナシもふんだんに盛り込まれており、上川狙いのファンも十分納得したことでしょう。
 そして、ビデオ上映。りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館のこと)のでかいスクリーンに、でかでかと西川浩幸が映し出される。西川浩幸、でかいじゃん。でも、上川隆也の登場で、なんだちっちゃいじゃん。
 主人公(小説家)の小学校6年生の夏休みの思い出話。夏休みに久々に家族と過ごすことになった少年と家族、自動車修理工場の青年社長とその愛犬・サブリナ…。彼らがつむぐ、笑いあり、涙ありのSTORYなのです。「いくらちっちゃくたって、西川浩幸が12歳はちょっと無理が…」と思いがちだけど、小説家が編集者に思い出を語る(演じて見せる)という設定で話が進行されるので、あまり気にならないで話しにのめりこめた。いや、やっぱり西川浩幸の演技がうまいのか。
 キャラメルボックス初体験だったんだけど、すっかりファン。なんだかこの頃、あれもこれもと気が多い僕なのです。
 ビデオ上映が終わった後、再びトーク。公演のウラ話や上川隆也の突っ込み術など、話題がつきない面々。時間オーバーの声にもめげず語ってくれるなんて、なんていい人たちだ。
 最後に苦言を一言。ビデオの画面がTVサイズだったんだけど、できればビスタ(ワイド)かシネスコープで観たかった。公演を観に行けばいいのか…。


エスニック
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「Buffalo 66」を観る('99.9.28)
 渋谷でのロングランも14週目、ヴィンセント・ギャロ監督・脚本・音楽・主演の「Buffalo66」が新潟で公開された。これまで渋谷という街が苦手なこと、カップル連れに嫉妬しそうなことから観たくても見に行けなかったのだが、新潟だと大手を振って見に行けるというもの。早速仕事帰りに観てきたのだ。
 うーん、何か言うことはあるかなぁ。とにかく「みて、みて」。派手なアクションもスペクタクルもなく、金のかかったセットもSFXもない。虚勢を張ってはいるけど、根はSHYな主人公の1日を追ってるだけといえばそれまでなのだが、心が動いていて、観ている方まで動かされてしまう。レイラ役のクリスティーナ・リッチも絶妙。ビリーの心の揺れを時には煽り、時にはなだめ。
 自分の周りの、ホント単純で簡単なことに気がつくだなんだ。それだけで、今日も乗り切れるだろうし、明日も始められるのだ。
 見終わった後、とてもすがすがしい気持ちになれたのだ。
 ちょっとボリュームのあるヒロイン、クリスティーナ・リッチ。5年後の観月ありさみたい。
 おすすめです。


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「メッセンジャー」を観る('99.9.20)
 ホイチョイ・プロダクションが長い沈黙を破って、4本目となる映画「メッセンジャー」を製作した。「私をスキーに連れてって」、「彼女が水着にきがえたら」、「波の数だけ抱きしめて」とバブリーな若者とその時代を見事に描いたホイチョイが、この不景気にどんな若者を描くのか?
 この頃前置きが評論家っぽくなってしまい、いかんなぁ。でも、選んだのが「趣味を謳歌する若者」から「趣味を武器にする若者」に変わっていたのには、ホイチョイの皮膚感に賛美。特に前3部作のバブルの後始末を今作でつけているみたいで、潔いかな。
 内容はといえば、おもしろい!「オースティン・パワーズ デラックス」よりはるかにおもしろいって。楽勝、楽勝。なんであまり評判にならないのかなぁ。フジテレビがかんでいるから、メディアへの露出が偏っていたとはいえ、いいものはいいのに・・・。
 ホイチョイ伝統の恋と笑いとレースあり。バイク便が悪者になってしまったのは御愛敬。主人公・ナオミの存在のほか、「無線なら知り合いのタクシー会社から安く下取りできる」なんて言葉にも、脱バブルが伺えたりして。特にバブルの恩恵を受け、前3部作に多少なりとも感化された御同輩、一見の価値大ありです。
 帰りは愛車ワゴンRを駆使して、必要以上に狭いところを攻めたりして、気持ちはすっかり「楽勝!」。明日は愛チャリで楽勝・・・えっ、雨?


エスニック
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「イッセー尾形 都市生活カタログ」
         を観る('99.9.17)
 イッセー尾形はいいっ!!
 なんたって、誕生日がぼくと一緒だ。いや、そんなこと関係なく、イッセー尾形が見せる立ち振る舞いから間に至るまで、彼の創り出す世界は身近でありながらも、なんか次元が違う。いや、彼が演じる人物は人が誰でも心の中に持っている選択肢の中の「これはしないだろう」ということをことごとくやっていく。だから身近でありながらも異質な世界がそこに広がっていき、異質ながらも我が身の如く感じられる。
 うーん、劇評みたいだけど、そんな理屈を抜きにして、とにかく面白いのだ。
 イッセー尾形のチケットは言わずと知れたプラチナで、東京にいた頃何度辛酸を舐めたことか。だから、新潟でも無理かな・・・と思ってたんだけど、これが何とか取れちゃって。チケットを見ると6列目の真ん中より。「前の方じゃん」と思って会場入りしたら、舞台設置の関係上6列目が一番前だった。マーベラス!!
 内容はというと、言うことないでしょ。ただただ笑い。今回の演目は
「BARルパンのバーテン」…イッセー尾形の伝統芸。
「マキエダ」…っあー、もー、マ・キ・エ・ダーっ!汗拭けよ。頼むよーっ!
「鳶職人、父になる」…文化大革命子の幸せと父の安全を、モハメッドも祈ってる。
「山村の副会長」…朴訥な青年と思われる…やも知れませんが、独壇場です。
「結婚相談所」…うだつの上がらぬ四十路(?)男に業を煮やす母。もしかして、うちのおふくろかも…。
「リストラ」…ビデオカメラという媒体を介してしか信じられない現実。ホームページに載せてもいいですか?
「伝言ダイアル」…これは風俗ではなく、時代です。(ミュンヘンのひと談)
 以上7題、タイトルはかってに付けました。
 壮大な伝説があるわけでなく、宿命や特異な過去を背負った人物が登場するわけでもなく(副会長の過去は十分特異か…)、「死」に感情の盛り上がりやSTORYの展開を求める出なく、市井の人々の極普通(?)の日常が視線一つでこれほど面白いなんて。
 公演のあとはサイン会があって、ぼくも一筆頂いて来ました。普通は購入した書籍やビデオにサインしてもらうのですが、わざわざ色紙を用意したりなんかして。
舞台場と違って前髪を下ろしたイッセー尾形はとてもCUTEで、この目のどこにするどい観察眼が隠されているのかと、覗き込んでしまいました。
 ぼくとイッセー尾形の会話を以下に。
「あっ、ぼく誕生日2月22日なんですよ。」
「一緒だ。これまでなんかいいことありました?」
「いやぁ、これからですかね。」
「頑張って下さい。」
 とってもフランク。しかし、ぼくの返答は「いいことはイッセーさんと同じ日に生まれたってことです。」にすれば良かったなぁ。
 とにかく、至福の夜をありがとうございました。


エスニック
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SET水本英昭プロデュース公演
「蘇洲夜曲」を観る('99.9.12)
 岸谷五朗、寺脇康文なき後のSETの若手を引っ張る水本英昭がどんな演出をするのか・・・。ポスト三宅裕司の八木橋修が「タックス・カッターズ」で軽快な舞台を見せているだけに、興味津々で青山円形劇場へ。青山円形劇場へは初めて行ったのだが、舞台と客席の近さにビックリ。派手な舞台装置もなく、まさに力量が問われるというところ。
 プロローグは静かに、まさにヤクザものといった趣きで、「このままシリアスに走ってしまうのでは?」と不安になってしまった。が、本編に入るとSETの3本柱「MUSICAL,ACTION,COMEDY」がふんだんに盛り込まれ、伝統継承を大きくアピール。よかとです。松田環(しゅうくりー夢)の脚本もテーマが散漫とならずマトが絞れてて良かった。小人数で小さい舞台という不利(?)を巧く利用している。水本英昭がひたすら2の線のおいしいとこを持っていってたけど、野添義弘の怪演で東映ヤクザ映画にならないで、SETを主張している。野添さんが一番光ってたなぁ。
 苦言を呈すると、たとえネタがちょっと古い。フォーリーブスやフィンガー5はぼくら30代なら懐かしさで笑えるけど、若い子はどうなのだろうか。ファービー人形を出す反面、ブーブークッションを持ち出すところとか。ヤクザ・任侠が時代遅れの古臭さを感じさせることに同調させてのチョイスなのか?
 ACTIONが柱の一つなので、シチュエーションが限られてしまうのもちょっと気になるけど、制限の中で最大の面白さを狙っているから、いいか。きっとこの答えは三宅・小倉コンビのコントライブで見せてくれるに違いない。


エスニック
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「オースティン・パワーズ デラックス」
          を観る('99.9.6)
 話題のお馬鹿映画、「オースティン・パワーズ デラックス」を観た。言わずと知れた「オースティン・パワーズ」の続編である。前作は60年代という時代とこれまでのスパイ映画をパロディとしつつ、ファッションやMUSICを巧みに取り入れる見事なお手並み。果たして今回はどんな飛び道具を見せてくれるやら。
 AM10:00、有楽町マリオンへ行くと、券売所の前はすでに長蛇の列。アメリカでは週間興行成績で「スターウォーズ」を抜いたとかという話は嘘ではなかったか・・・と思いきや、「スターウォーズ」待ちの列だった。相変わらずの大人気なんだなぁ。
 本題の「オースティン・パワーズ デラックス」はというと、かなりお淋しい入りだったんだけど、平日の初回だから。
 かなり長めの広告の中に、「オースティン・パワーズ デラックス」のサントラ盤のCD広告があった。ぼくも既に買ってしまったんだけど、いいセンスなんだなぁ。前作がスパイ映画を意識しているのに対し、今回は60年代を強調したような作り。それにしても、マドンナの顔、変わりすぎだよ。
 さてさて、内容の方はというと、厳しく言うと「ありきたり」。前作にあったDr.イーブルの手下の一人一人に生活があったりなんかする、「そうくるか」といった視点でのネタが今回は少ない。下ネタにもひねりが効いてなく、ストレートな分だけ後ずさりしてしまう。時代のギャップも言葉だけで流してしまい、残念。ただ、親子の確執を内輪にとどめず公にするあたりは、巧いなぁ。
 ぼく的にはちょっぴり消化不良でした。

エスニック
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「ドゥルー・ストゥルーザンのすべて」
スターウォーズヒストリー展('99.9.1)
 新潟三越に「スターウォーズヒストリー展ドゥルー・ストゥルーザンのすべて」を見に行った。「スターウォーズ」「ET」「インディージョーンズ・シリーズ」なんかのポスターを手がけたドゥルー・ストゥルーザンの原画・版画展である。
 SW大好きのぼくとしては見逃せない企画だったので、会社帰りに勇んで三越へ直行した。
 受付で記帳する際、お姉さんがぼくの胸元を見てニヤリ。
「岡本さんはスターウォーズ好きですね。」
「えっ、なんでわかるんです?」
「だって、ストラップが・・・」
 胸元を見ると、C3−P0の携帯ストラップがチラリ。これじゃぁバレルわな。
 トゥルー・ストゥルーザンの原画の多くはルーカス、スピルバーグ、ディズニー社社長の3人で保有されているそうで、とっても高いそうである。展示されていたのは「原始家族」なんかのポスターの原画なんだけど、それでもウン百万円。ちょっと、いや、かなりたじろいでいると、先程のお姉さんが説明に来てくれた。いや、来てくれなくても良かったんだけど。
 「スターウォーズ特別編」三部作のポスターが一枚に刷られた版画は、版画なのに180万円。高い。でも、カッコイイ。
 ダイアナ妃を描いた作品を通り過ぎ、どんどん奥へ入っていくと、そこにはピンスポットに照らされた今回の展示会のメインイベントが。
 そう、スターウォーズ エピソードTのポスターの版画(右図)。もちろん文字は入っていない。ポスターとは違い色が鮮明で、重厚さも伺える。特に奥に構えるダースモールの眼。顔全体は背景となっているのでちょっとかすみがかってるんだけど、眼だけは透き通っていて、まさに吸い込まれてしまいそう。
 恐る恐るお姉さんに値段を聞くと、「特別に額込みで68万円」。
 お姉さんの流暢な説明も手伝って、ぼくの衝動買いの虫が騒ぐ、騒ぐ。でも、さすがにゼロが5個以上並ぶものに対しては、まだ自制が働くみたいで、すがるお姉さんを振り切って会場を後にしたのだ。
 でも、ボーナスが高かった3年前なら、絶対購入していただろう。いや、展示会最終日まであと5日、どこで心変わりするかもしれない。
 心のゆれを押さえつつ大催事場へ向かうと、韓国展が開かれていた。そこで行われていたのは、韓国のえらい人(?)による花文字の実演販売。「花文字とはなんぞや」と思いつつおじさんの前に立つと、色鮮やかな装飾文字が。すげえ。
「ナマエカクヨ」というたどたどしい日本語につられ、「岡本直人」と書いてもらう。


 金2千円也。
 世界に通じる68万円と、ぼくだけ楽しい2千円。
 どっちが高くて、どっちが安いのか・・・謎だ。


エスニック
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「梅津和時のこまっちゃクレズマー」
    を観聴する。('99.8.19)
 梅津和時が新潟にやってきた。「こまっちゃクレズマー」というカルテットで。
 ぼくにとって梅津和時といえば、「生活向上委員会」であり、「RCサクセション」である。まだ青かりしぼくをしびれさせたミュージシャンの一人なのだ。
 ぼくは「クレズマー」というジャンルを知らぬまま、チケットを購入、今日に挑んだのである。
 チラシを見ると梅津和時(sax,cl)、関島岳郎(tuba)、松井亜由美(vl)、多田葉子(sax)の4人編成。Hornセクションは好きなので、結構聴いてる方だと思ったんだけど、こんな編成は始めて。「どうなるんだ?」の期待と不安を抱きながら、会場のだいしホールへ。
 だいしホールは第四銀行の管理するホールだけあって、客の年齢層が高い。ぼくのようなRCを聴いてたような年代は少なく、おじさん・おばさん主体にお上品系の若い娘が若干。話しを聞くと、若い娘はスカパラの影響で来たという。スカパラのLiveは欠かさず行っているのだが、最近は若い娘が「キャーキゃー」とアイドルコンサートの如くなんだけど、今回は落ち着いてみられるのだ。
 さて、本題に戻って、「クレズマー」とは東ヨーロッパからロシアにかけて広まったユダヤ人の音楽で、「ドナドナ」などもこのジャンルとのこと。派手さはないが、tubaをベースラインに用いて、時には軽快に、時には哀しく聴かせてくれる。なんだか懐かしいようなメロディなんだけど、斬新に聴こえる。特に梅津さんの抑揚の付け方は絶品。引き込まれてしまいました。楽器をフルに使ったクレイジーキャッツばりのお遊びまで見せてくれちゃって。
 梅津さんの人の良さにも感動。サインもらっちゃいました。
 終始立つことのない落ち着いた雰囲気の中で、良質な音楽が堪能できた夜でした。
 話しは変わるんだけど、RCの「雨上がりの夜空に」はぼくのカラオケのおハコです。しかし、カラオケはSinglVersionのため、Liveで流れるあのカッコイイSaxSOLOが入っていません。不満です。


エスニック
artな戯れ言LIVE

梅垣義明ソロ公演を観る (99.8.13)

 梅垣義明グレイテストツアー「梅ちゃんの青い大聖堂」を観た。梅ちゃんといえばシャンソンを歌いながら花からそら豆を噴射したり、龍角散を撒き散らしたり、観客を巻き込んでのパフォーマンスを繰り広げる。去年のWAHAHA本舗全体公演では、老人用おむつを身につけ、ステージ上で放尿するというはなれわざをやってのけたほど。そんな梅ちゃんが、新潟市が精力を上げてPushしている新潟芸術文化会館のステージに立ったのだ。「笑点」からも追放された芸を新潟市が容認できるのか?
 ぼくのGetしたチケットは前から5列目の通路沿い。客いじりを得意とする梅ちゃんに目を付けられたらどうしようと、ドキドキしながら開演。のっけから口に含んだティッシュの欠片を特製吹き矢で飛ばすという攻撃に、会場悲鳴の雨あられ。2曲目に「ラヴィアン・ローズ」を歌いながらサランラップを手にすると、真っ直ぐぼくに近寄ってくる。「あんた、立ちなさいよ」と腕を取られて立たされる。サランラップを顔にかけられると、頭を押さえられて熱いベーゼ。舌が動いてる・・・。
 その後も観客と一体となったパフォーマンスで場内大爆笑&大悲鳴。ぼくも唇の感触を忘れ、パフォーマンスに没頭すると、全身するめの着物を身に付けた梅ちゃんが再びぼくの前に・・・。
「あの人にあげるつもりだったネクタイ、あなたにあげるわ」と、するめで作ったネクタイを首から下げられる。そのままするめ満載の籠を持たされて、場内行脚。すっかり笑い者になってしまった。
 ステージは大爆笑のまま終了。ぼくは汗でびっしょり濡れた脱ぎたてステージ衣装(タンクトップとジャージ)をGetしたのだった。右に、タンクトップ、ジャージ、キスマークのついたサランラップでくるまれたするめネクタイの画像を。
 この夜のが、ぼくのトラウマにならないように・・・。

エスニック
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長岡大花火を見る (99.8.2)

新潟に来て3年目、噂に聞く長岡大花火をついに見た。聴きしに勝る、人・人・人。午後5時過ぎにはもう一般席は足の踏み場もないくらい。一般席はおろか、通行路までもが桟敷席と化している。すっごくおののいたんだけど、大丈夫。ぼくには協賛者招待券という強い味方があったのだ。
 ビールの詰まったクーラーボックスを片手に河川敷の招待席へ。こちらはまだまだ空きがあり。VIP気取りでビールをかっくらい、いよいよ花火本番へ。
 すごかった…。「大手大橋が焼け落ちるのでは」と思うようなナイアガラで始まり、これでもかと言わんばかりの大技の連発。普通の花火大会だとクライマックスの見せ場花火が、絶えることなく続いてる。
 花火は「日本の夏」を象徴する大玉打ち上げものと、あたかもコンピュータで制御されているかのようなグラフィック感覚の連弾「ベスビアス」スターマインの大きく2種類に分かれ、それぞれが夜空を彩りまくってました。
 両者とも甲乙つけがたい美しさ。緻密さのベスビアス、余韻の大玉といったところか。また見たい・・・。
 「ベスビアス」って、山脈の名前らしいんだけど、ずっと「レスビアス」だと勘違いしてて、「なんかちょっと卑猥」と思ったのはぼくだけだったのだろうか…。
 帰りは大渋滞に巻き込まれ、大手大橋近くの駐車場から長岡ICまで2時間もかかったのだ。


エスニック
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「交渉人」を観る (99.7.19)
 サミュエル・L・ジャクソン、カッコ良すぎるぜ。「Jacky Brown」の印象のせいか、ぼくの中ではどうもクセ者といったイメージがついちゃってたんだけど、「SW1」に続き、いい者役も堂にいってるね。
 story的には2人の交渉人の丁丁発止のやりとりに、手に汗握り、息を飲んで見入ってしまいました。さすが緻密な交渉人、会話や言葉のひとつひとつを事件解決への糸口にしてたりして、見逃せない、聞き逃せない。
 でも、アメリカが陪審員制だから成り立つ話だったりして。
 必見です。

エスニック
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「スターウォーズ エピソード1」を観る (99.7.13)
 待ちに待ちに待ちに待ちに、待ちに待ったエピソード1。期待に胸を膨らませて観ちゃいました。
 それにしても、夏休み前の平日昼間だってーのに、なんでこんなに混んでるの?青年諸君はちゃんと学校行ってるの?まっ、他人のこと言えないんだけどね、ぼくも。
 しかし誰だよ、面白くないだなんて風評流した奴は。世間一般の賞賛の嵐を妬んでいるとしか思えないよ。エピソード4を初めて見た時、これまで想像もつかなかった世界観を味わえて興奮したけど、今回はその後の特撮技術の進歩だけでは言い表わせない、ルーカスのイマジネーションの中に引き込まれていって、テンションが上がってしまった。
 特撮だけでなく、衣装の手の入れ方にも感動。ルーカス曰く、「前3部作では予算の都合上衣装にはあえて目をつぶった」そうだけど、不満を一気にはかしたんだろうか。でも、エピソード4〜6は波乱・緊迫の激動の時代、衣装がチープなのは今思うと自然だよなぁ。エピソード1は栄華・繁栄の下り坂ぐらいだから、まだまだきらびやか。僕としては、ジェダイ騎士の着ている衣装が欲しい。
 それにしてもルーカスの悪役の使い方、うまいなぁ。エピソード4〜6ではダースベーダー、今回はダースモールときたもんだ。クワイ=ガン・ジンもオビ=ワン・ケノービもとんじゃったもんなぁ。エピソード2は一体誰が・・・。メイス・ウィンドゥ(サミュエル・L・ジャクソン)の活躍に期待。
 あぁ、次が待ち遠しい。一説にはルーカスは「エピソード3までで打ち止めだ」って言ってるみたいだけど、絶対9部作完成させて欲しいなぁ。
 ハン=ソロ、Come Back!


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