2000年、naoto-ok的COMIC



 2000年最大のニュースは「ドラゴンヘッド」の完結と「キャラ者」の単行本発売・連載打ち切り・再開かな。「同じ月を見ている」のラストもちょっとうるうるだった。
 週刊誌購入を控えているのであまり流行に敏感ではないのだけれど、2000年に面白いと思ったマンガ(単行本1巻の発売が1999〜2000年のもの)を紹介します。それと、21世紀に連載を再開して欲しいマンガも紹介します。
 順番は不同であって、BESTな順番ではありません。


キャラ者  江口寿史 

 '99年のこのコーナーで江口寿史の「キャラ者」は20世紀中に単行本は出ないと書いてしまったけど、無事発売されてよかった。その後の「Weeklyアクション」での連載打ち切りも、「ぴあ」誌で再開。なにはともあれよかったけれど、「ぴあ」でも順調に落としているみたいなので、単行本2巻はいつになることやら。


20世紀少年  浦沢直樹

 宗教団体が大虐殺を演じる。ぼくらが子供の頃には考えられなかった現実が実際のこととなる。鉄腕アトムは誕生しないが、思い描いていたことの多くが現実となっていることが実感できる身としては、主人公・ケンヂが他人ではないような気がして。未来に対して大きな夢を持てた時代に生まれたぼくらのためのレクイエムなのだ・・・ってなんじゃそりゃ。


おさなづま  (原作)森高夕次(作画)あきやまひでき

 けっして上手いとはいえない絵柄で、けっしてそそられることのないほどのおさなづまなのに、その行く末が気になってしょうがない。ある意味アクション版「編集王」的要素を含んでおり、マンガを作る上でのエピソードも笑いのネタとして組み込まれている。正気の沙汰ではないが。劇中劇ならぬマンガ中マンガの「めぐみのピアノ」の真のストーリーも気になってしまう、上手い作りのコメディーマンガです。


鉄腕ガール  高橋ツトム

 99年に週間モーニングの購読をやめたんだけど、こんなに面白いマンガが連載されていたのかと呆然としてしまった。高橋ツトム。「地雷震」の中盤からめちゃくちゃ絵が上手くなったと思っていたけど、これほどまで・・・。加納トメの凛とした美しさに惚れてます。戦後間もない混沌期の女子プロ野球物語。目が離せません。


サーフサイドハイスクール  澤井健

 「湘南の稲中卓球部」。ぼくが勝手に呼んでいるこのマンガのキャッチコピーである。こう書いてしまうと真似っぽく聞こえてしまうかもしれないけれど、稲中とは違うセンスに溢れたドタバタマンガ。ヤングサンデーに連載していたはずなのだが、どうなっているのだろうか。「イオナ」の頃から突出していた澤井健の妖しげなセンス。続きが読みたい・・・。


デビューマン  吉本蜂矢

 本屋に行ったら、吉田聡が帯で絶賛していたのが購入の動機。読んでみて驚き。「SSHS」もそうなんだけど、高校の頃のやるせなくも楽しい気持ちがそのまんま描かれているのだ。彼らがどんな筆下ろし体験をするのか楽しみだというのに、どうなっているんだろうか・・・。続きが読みたい・・・。


エスニック
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