はやいっす、ぼくたち! |
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> 那須までは、150kmしかないのですが、 > どこみを考えると、7:00には出たいかな? > 仕事ではないので安全率を下げると7:30かな? 今年もくや探恒例・海の日キャンプが始まった。10:30AM東北道那須IC出口集合。今年はスリム化を目指そうと、小山隊長&岡本が車1台で行くことに。そこで前述のメール。ぼくは小山家6:50AM到着を目指し、5:00AMに起床、5:50AMに家を出る。 「なんか今日は珍しく順調だなぁ・・・。いつもならこの辺がとても混むんだけど・・・」 小山隊長の渋滞予測は見事にはずれ、ワゴンRはスイスイと東北道を北上する。 「このまま行けばとても早く那須に着きそうだね」 小山隊長&岡本が車に乗り合わせると、なぜかとても早くに目的地に到着する傾向がある。お互い生真面目なためか、安全率が重なり合ってしまうに違いない。昨年の釣りバトルの時は時間つぶしに散策をしていたが、今回は高速道路だし・・・。 「その時は那須ICの手前のパーキングで暇潰すか」 そんな余裕のぼくらに1本の電話。 「おかもっちゃん、いま何処?こっちは首都高が事故渋滞で・・・」 SAYUKI&Kibun、ほぼ遅刻間違いなし。 |
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後続よ、カモンッ! |
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那須ICの手前、黒磯PAに到着したのは9:00AM。早い・・・。とりあえず隊員たちの現在位置を確認すべく、電話をする。 Yas&Kei…東北道を順調に北上中。10:00AM前には黒磯ICに着くのでは・・・。 うり坊…仙台を出発し、東北道を順調に南下中。 SAYUKI&Kibun…いまだ首都高から抜け出せず。 11郎…初参加の奴隷1号。バイクのため、携帯に出られず。 みーめん…初参加の奴隷2号。携帯電話を持っていない。 なんともコメントのしがたい面々である。 小山隊長と日陰のベンチに座りお互いの近況を語り合う。それにしても陽射しが強くいい天気。 「キャンプはやっぱり晴れてなくっちゃね。」 晴れ男・岡本、今日も本領発揮です。 そうこうしているうちに、Yas&Kei到着。昨日勤め先退職に伴う送別会に主役として参加していたわりには二日酔いもなく元気そう。さては手を抜いて飲んでいたのか? 「みーめんですけど、いま何処にいられます?」 そうだった。あいつ携帯電話もっていなかったんだ。いまどき珍しい携帯を持たない男。希少価値が着くかも・・・。みーめんの現在位置は黒磯PAの手前、上河内SAだというので、黒磯PAで合流することに。 今回初参加のみーめんは実は2年も前からくや探奴隷候補としてうり坊が推薦していた逸材なのだ。その模様はこちらに。その後も奴隷として引き入れるためにことあるごとに誘ってたんだけど、なかなか都合が合わなくて、今回ようやく初参加なのだ。 ぼくが粗挽きフランクを買いに行っている間、小山隊長とYasはパーキング横の樹にクワガタを見つけて大喜び。遅れて到着したみーめんにも早速クワガタを・・・。 「痛っ、痛いっす!」 クワガタの足がみーめんの肌に引っかかり、痛みを伴ったとか。ご愁傷様。 心優しいくや探の面々はクワガタをそっと逃がしてあげにもとの樹へ。 「あれ?メスもいるよ!」 きっと今頃は仲むつまじく・・・もう死んでるか。 |
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もう一人の新隊員は? |
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「さっき寝袋渋滞があったんですよ」 渋滞の状況を聞いたらみーめんが笑いながら答える。 「なんか、バイクが積んでた寝袋落としたみたいなんですよ。それが道の真ん中にあって渋滞」 間抜けなバイク乗りもいたもんだ。 「って、それ11郎じゃないか?」 今日が初参加となるもう一人の新隊員・11郎はくや探史上初めてバイクで登場するとか。シュールなボケを信条とする11郎のこと、きっとなんかかましてくれてるかもしれない。早速電話して確認することに・・・。 「って、バイクに乗ってたら電話に出れないんじゃないの?」 「たとえ出たとしても、メットが邪魔でしゃべれないでしょう」 「いや、11郎ならきっとやってくれるはずだ」 「って、なにを?」 ぼくたちの期待を知ってか知らずか、とりあえず携帯に電話してみたら・・・出た。 「えっ?今バイク運転中?」 「んなわけないじゃないですか。もう那須ICに着いたんですよ」 「お前、寝袋落とさなかった?」 「いえ。ちゃんと積んでありますよ。岡本さん、今何処ですか?こっちにはうり坊さんももう着いてますよ」 「じゃあ、おれたちもそっちに向かうわ」 黒磯PAにそろそろ飽きたぼくらは、うり坊・11郎との合流のため、那須ICを目指すことに。確実に間に合いそうもないSAYUKI&Kibunに先に行く旨を連絡する。 「直接キャンプ場に来てね」 「えっ?あたしキャンプ場の場所知らないよ」 「だって、キャンプ場のHP見たんでしょ?」 「でも、みんなで行くと思ったから、プリントアウトしてこなかった」 「じゃあ、ぼくの持ってる地図、黒磯PAに置いてくよ」 「そうしてくれる?」 「でも、普通に置いてたら盗まれるかもしれないから、どっかに隠しておくよ。で、電話BOXに隠し場所のヒントを残しておくから、探してきてね」 「って、見つからなかったらどうなるの?」 「5分毎に電話して、新たなヒントを教えるよ」 「えーーーーっ!」 そうしてぼくらは那須ICで合流し、キャンプ場へ向かったのだった。 |
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奴隷は奴隷? |
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一度キャンプ場に入り、管理人にスーパーの場所を確認し、買い物へ。スーパーの前でSAYUKI&Kibunも無事合流し、今回のメンバー9人が勢ぞろい。今日、明日の食料品を買い込んで、再びキャンプ場へ戻る。 今回のキャンプ場・日興リバーランドは川辺のフリーサイトで直火OK、水洗トイレに温泉・テニスコートまで完備されている居心地の良さそうなキャンプ場なのに、ガラガラ。今日から学校は夏休みに入ること、土日のことを考えると、ちょっと信じられない穴場なのだ。キャンプ場の手前に右○団体の合宿所があるからかなぁ・・・。確かに最初はビビったもんなぁ・・・。 とりあえずいつものように設営開始。今回は岡本vsYasの設営時恒例言い争いもなく、すんなりかと思いきや、 「あーっ!また建てられないっ!」 と、うり坊の声。これもいつものことなんだけど、またしてもうり坊、自分のテントを一人で組み立てられないで往生している。 「年に1回しか建てないから、なかなか覚えられないんだよなぁ」 Yasとみーめんが手伝っていると、小山隊長の厳しい一言。 「うり坊、一人で自分のテント組み立てられるようにならなきゃ、奴隷から卒業させないからな」 「えーっ!せっかく年下が二人も入ったのに?」
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スイカ伝説 |
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「乾杯しようよ!」 基本的にくや探はただの酔っ払い集団といえるので、ちょっと落ち着くとすぐに何処からともなくこの声が聞こえてくる。 「じゃっ、ビール出しますか」 そして、全員一致でクーラーボックスからビールを取り出し、はいっ、チーズ。
Yasと11郎の共同作業により浮かべられたこのスイカがのちに奇跡を起こそうとは、この時点では誰も知る余地もなかったのだ。
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まったりとした大人の昼下がり |
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ビールの酔いが程よくまわってきたところで昼食の準備をはじめる。 「キャンプの昼飯はやっぱそうめんでしょ」 スーパーで献立確認したときはそう言っていたはずなのに、袋を開けるとそこにはひやむぎ。まぁ、きっと誰もその差に気づかないんだろうけど。 何が感動したって、新入隊員で奴隷1号・2号に任命された11郎&みーめんのよく働くこと。その体型が象徴するように、フットワークが軽い。しかも、文句一つ言わない。なんていい奴らなんだ。ぼくらが感心しているのに気がついたのか、初代奴隷(卒業できたの?)うり坊が自慢のダッチオーブンを炭にかけ始めた。 「スーパーで買ったとうもろこし、蒸しちゃおうかな」 やはり、後輩にばかりいいところ見せられたくなかったのかな?蒸しあがったとうもろこしのGoodなお味には、さすが初代奴隷の風格が漂っていたのだ。くや探も若い血が入ることにより、活性化したかな。
「夕食釣ってきちゃうからね」 まだまだ続く、ジャジーな昼下がり、SAYUKIが突如として叫ぶ。 「独身の方!アンケートに答えて欲しいのですがっ!」 今回参加メンバーで独身といえば、ぼくと11郎とみーめんだけ。いったい何のアン ケートやら。関係のないはずの小山隊長やYas・うり坊・Keiまでもが身を乗り出して注目する。 「今回のアンケートは、結婚に関するアンケートです!」 SAYUKIの発表に小山隊長が大きくうなずく。 「やっぱりな。で、第一問は?」 「いやいや、答えるのは隊長じゃなく、ぼくらなんだから」 まったく、ほおって置くとぼくの回答を全部隊長が答えてしまいそうだ。 「1から7の評価でお答え下さい。第一問、結婚相手は10歳以上歳上でも良い」 独身男3人、必死で考える。すると小山隊長、 「おかもっちゃん、結構歳上好きじゃない」 「好きですけど、10歳上はなぁ・・・。ぼくもう35歳だから45歳以上でしょ?それはなぁ・・・」 独身男3人、悩んだ末に評価する。この後に続く質問は、 ・結婚相手は10歳以上歳下でも良い ・結婚相手は日本人が良い ・結婚相手は外国人でも良い ・結婚相手は自分より学歴が高くても良い ・結婚相手は自分より学歴が低い方が良い・・・ それぞれの質問に真摯に答えようとはするんだけど、7段階で評価は難しい。しかも、表裏一体のような質問の数々。 「ねぇこれ、何に使うの?結婚相談所?宗教?」 「そんなんじゃないから安心して」 かなりの胡散臭さに相当心配になったけど、ここはSAYUKIを信じるか・・・。ところがそんな心配すら吹き飛んでしまうようなことがこの後・・・。 |
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そしてハプニングは唐突に |
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「なんだか雲行きが怪しくなってきたよね」 「遠くで雷も聞こえてない?」 「こりゃぁ、ひと雨来るかな」 「とりあえずタープ立ててしのごうか」 テーブルの上だけでも雨があたらないようにタープを立てる。だんだん雲が多くなり、暗くなってくる。 「ダメだ。この川には魚がいない」 釣れなかった言い訳がそれかよと誰もが心の中でツッコんでいたに違いない。でも、それもあながちウソではないことを、ぼくらはこの直後思い知らされることとなる。 「なんか雷、四方から近づいてきていない?」 確かにさっきまでは主に上流から聞こえていた雷の音が、あちこちから、しかも徐々に大きく聞こえている。 「これ、来るね」 すると大粒の雨。濡れたらまずいものをタープの下に入れていると、閃光がひらめき、大きな音が轟く。光の方向に目をやると、対岸の看板に落雷があったようだ。 「すっげーっ!」 風が強くなり、タープが大きくなびく。 「とりあえずタープを畳もうよ」 タープを張っているひもとポールを外していると、手がなんかピリピリする。 「やばいっ!逃げろっ!」 一同クモの子を散らすように、各自車に飛び乗る。風が車体を大きく揺らし、外の光景が滲むほど雨粒が窓をたたく。風が止むのを待ち、窓を開けて外を確かめると、そこにあったはずのテーブルやイス、コンロ類やテントまでもが消えてなくなっていた。 雨は大粒のまま強く降っていたが風は止んだので、表に出て状況を確認する。かなりのものが下流側に飛ばされたようだ。手分けして拾えるものを回収する。軽いもののいくつかは川まで飛ばされて流されたようだ。川の水は増量し、茶色く濁っていた。もしかしたら魚たちはこれを察知し、早々に安全な場所に避難していたのかもしれない。
「スイカがけなげに浮いているっ!」 |
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