artな戯れ言'04-下半期


このページではartな戯れ言を集めて掲載しています。



「大騒動の小さな家」を観る(04.12.26)

 西村雅彦が観たいっ!と言うことで、『大騒動の小さな家』を観た。ちょっと失礼かもしれないけれど、あまり期待しないでゆる〜い気持ちで観たのね。ところがこれがスマッシュヒット。ほのぼのとした笑とあたたかさがあふれたGOODな舞台だったのだ。
 29年後の世界から突如現れた娘と名乗る女性と、まだ恋もしていないのに同年代の女性に「ママ」と呼ばれることになった女性及びその周辺の人々の物語。これを4つのエピソードに分けて上演しているんだけど、これが昔懐かしい久世ドラマ(『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』etc)のテイストがするのだ。エピソードの終わりにはベランダで歌なんか口ずさんだりして。それが物語にを間延びさせぬようメリハリをつけ、次への展開の布石になる。そして、エピソード毎に和む時間を与えてくれる。おもわずニヤリという感じかな。
 脚本と演出で観せるタイムトラベル・ホームコメディ。エピソード毎に変わる衣装や花に時間経過を映し出すとか、さりげないとこで物語の土台を作り上げている。「そして2ヶ月後」なんて台詞吐かれたらガックリだもんね。オチがベタなのはちょっと気になるけど、それをも久世ドラマのリスペクトかな?
 役者陣もいい味出ていて、ゆる〜く笑える好印象。高橋ひとみがすごく若い!雛形あき子が早口すぎるのがちょっと残念。あと安達祐未は・・・もう伸びしろはないか・・・。
 目的の西村雅彦はGOOD、GOODです。先週の竹中直人もそうだけど、かっこいい歳のとり方しているぞ。見習いたい。


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「銀のエンゼル」を観る(04.12.23)

 不況著しい北海道で、今一番勢いのあるオフィスCUEの社長・鈴井貴之の監督映画第3作。劇場は開場前から長蛇の列。『水曜どうでしょう』人気だけじゃないだろ・・・と言いたくなるような客層の幅広さ。北海道の外貨獲得の貢献大だよなぁ・・・。
 普通の日常を切り取った映画って売り込みで、冬の北海道のコンビニを舞台に物語は淡々と進んでく・・・。酔った勢いで(今酔っ払っているので)書いてしまうけど、主演の小日向文世と北海道のスーパースター・大泉洋のキャラクターに助けられた映画かな。辛口でごめんなさい。でも、すごく期待しているので、あえてね。
 『水曜どうでしょう』とか『TEAM-NACS』(どちらも北海道発・オフィスCUEのヒットアイテム)はすごい武器なのだ。でも、本気で映画を作りたいなら、そこは封印しないと。確かにぼくを含めて『水曜どうでしょう』から注目し、この映画を観にきた客はたくさんいた。そっちのネタの食いつきはとても早く、異様な笑いが場内に響く。けど、予備知識のない人が観たら笑えただろうか・・・。NACSの佐藤重幸と安田顕の登場シーンはあの映画では明らかに異質でしょ。日常の中の非日常を描きたかったのかもしれないけど、明らかに壊してたし。
 鈴井貴之のやりたいことはよくわかる。だからこそ、映画だからこそ地方発の今はまだスマッシュヒット・アイテムに頼ったり縛られたりして欲しくない。それは映画ででっかい花火を打ち上げてからでもいいんじゃないの?『水曜どうでしょう』ファンもそれに期待しちゃダメなんじゃないの?
 鈴井貴之は現在単身で韓国に映画留学している。40歳を過ぎて留学だ。そこまで映画を真剣に考えているのだ。ゆえに彼が留学を終えてどんな映画を創るのかが楽しみ。NACSを使うなら役者として使って欲しい。マニアの期待になびかないで、ゼロからのスタートを楽しみにしている。
 でも、小日向さんとてもよかったし、大泉洋もよかったよ。


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「僕の彼女を紹介します」を観る(04.12.21)

 ぶっちゃけ、チョン・ジヒョンのための映画です。クァク・ジョエン監督が思い描く恋愛のシチュエーションのすべてを、チョン・ジヒョンに演じさせています。はかない恋・淡い恋、直球・変化球織り交ぜて、彼女の魅力を引き出しています。恋だけでなく・・・いささかやりすぎの点もありますが、とにかくかわいいです。
 ただ、現実と虚構が入り乱れる(映画だからホントはすべて虚構だけど)展開ゆえに、現実の部分まで絵空事のように見えてしまいます。だから、恋人ミョンウのことも・・・。
 しかしです。クァク・ジョエン監督はやってくれます。虚構だろうが絵空事だろうが、まとめて全部持って行きます。すごいパワーです。脱帽です。ウルウルものです。
 ミョンウ役のチャン・ヒョクもすごくいい味出しています。『火山高』でも好感を持ったけど、今回でまたイメージアップ。そういえば『猟奇的な彼女』のチャ・テヒョンといい、イケ面路線で押さないところがクァク・ジョエン監督の味だよなぁ。
 風・風車・パラパラアニメ・・・。小道具も仕掛けもハマっている上にキッチリまとめてくれちゃう。笑えるしドキドキできるしウルウルさせられる素敵な映画です。STORY的には『猟奇〜』の方がよい出来だったけど、シーン・シーンの印象は『僕カノ』の方が強いかな。ある意味『キル・ビル』に通じるものがありますが、チョン・ジヒョン好きはもちろん、それ以外の人も楽しめると思います。
 それにしてもあのラストは・・・くぁ〜っ!


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竹中直人の会改メ竹中直人の匙加減
「唐辛子なあいつはダンプカー!」を観る(04.12.19)

 ケラリーノ・サンドロヴィッチ+松尾スズキ+宮沢章夫。今をときめく作家陣が合作(というかパートパート)の脚本。魅力的。竹中直人の舞台はこれまではシリアスなものが多かったが、今回は笑わせにきたという。注目。でもそれらが揃うと・・・摩訶不思議。
 ホント不思議な舞台だったのだ。笑える。笑えるんだけど、意味が不明なのだ。まるっきりというわけじゃなく、大きなコンセプトとして兄が妹を探すというテーマがあるんだけど、細部はこんがらがったの「なんじゃこりゃっ!」(ジーパン風)。
 とにもかくにも竹中直人。彼の一挙手一投足だけで笑いが起こる。反則だ。同じ『直人』としてうらやましすぎる。物語のつながりとしてはかなり書くものの、さすがにいい作家陣だけあって、各部位だけを見るとそれはそれで成り立っていて面白い。
 競演陣もなかなかで、木村佳乃の歌唱力に驚き。いきなり「馬並みなのね〜♪」は懐かしすぎ。『マキバオー!』・・・生バンドでMEN'S5が出てたからか。坂田聡の小ボケにクスクス。そして佐藤康恵の身のこなし。これがとってもGoodです。
 芝居としては判断に非常に苦しむけど、楽しめる作品だった。


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「Mr.インクレディブル」を観る(04.12.9)

 来た来た来た来た、来た〜〜〜っ!
 日米アニメ決戦とかって前評判だったけど、軍配は完全にこっち。とてつもなく面白い作品だぞ。
 「新しいのに懐かしい!」
 まるで『笑の大学』の役所広司のような言葉だけれど、ものの見事に最新CG作品にノスタルジックを混ぜ込んでくれちゃって。ボブ・パー(Mr.インクレディブル)の書斎に所狭しと飾られた額縁のひとつひとつが、ぼくなんかがガキの頃楽しみに見ていたアメリカアニメのヒーローを彷彿とさせてくれて。あの額縁が欲しいってーの。
 しかもエンディング・ロールがまたかっこいい。もう、素敵・ステキって感じで目がウルウルよ。
 もちろんSTORYも映像もめちゃくちゃ楽しくってかっこいい。笑どころ満載だし、胸を打つシーンもキッチリ入ってる。容赦ないまでの勧善懲悪はアメリカ作品のタマニキズ。でも、それを差し引いたってとてつもなく面白いんだから。
 今日観たのは字幕版だったんだけど、妻ヘレン(イラスティガール)が吹き替えをやっている黒木瞳に似てる感じもするので、次はぜひ吹き替え版で観てみようかな。
 あと、ボブの上司がイッセー尾形に似てるんだよなぁ。
 とにもかくにもおすすめです。


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「ハウルの動く城」を観る(04.12.1)

 宮崎駿の、スタジオジブリの新作、『ハウルの動く城』を観たですよ。昨夜、『BSマンガ夜話』で作家・岡田斗司夫が感想を述べてたけど、とりあえずそんなもんは気にせずに。
 中世の魔法使いや悪魔が活躍する、電気のない火力の世界での物語。魔法により老婆に変えられてしまったソフィーと魔法使いハウルのハートウォーミングな・・・。
 中世や魔法使いの響きや描き方がとても楽しく、サリマンという存在がいるところなどは『ロードオブザリング』を思わせるような。洋モノ原作だから、サリマン自体があちらでは一般的な認識なんだろうけど。ハウルもアナキン・ウォーカーを髣髴させたり、ハン・ソロを匂わせたり。そんな魔法使いたちと気丈に接するソフィーが健気だったり、すごくおもしろい。わくわく。
 が・・・。気付くとそんなわくわくは何処へやら。宮崎ワールド大全開。冒頭、若き日の倍賞千恵子を髣髴とさせた少女・ソフィーの顔もなじみの顔にすっかり変わり、最後には青き衣をまといし者となって王蟲を抱きしめるのだ。なぜそこに?それをやらなきゃ気がすまないの?
 結果として岡田斗司夫と同じような感想を持ってしまった。前半はすごく面白いのに・・・って。原作もそんな感じなのかなぁ。宮崎駿ワールドよりの原作だったから宮崎駿が選んだのか、原作を宮崎駿が宮崎ワールドよりにしたのか。すごく残念。
 ナウシカの呪縛から放たれない宮崎駿の苦難は何処までも続くんだろうなぁ。


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大人計画「イケニエの人」を観る(04.11.27)

 松尾スズキはどう見ても冴えないおじさん風なのに、ああもかっこいいのだろうか・・・。笑いと毒を併せ持った大人計画作品は冴えないけどかっこいい松尾スズキそのもののようでもある。
 新作『イケニエの人』を観た。やはり笑いと毒が舞台上にたくさん散りばめられており、屈託のない笑いの後に研ぎ澄まされた刃が刺さってくる。
 廃館に追い込まれた温泉宿に大手外食チェーン店が進出し、そこで行われる研修にひそむ笑いと狂気。引き込まれて笑わされて、不意打ち食らっちゃう。
 そして松尾スズキ。出番は少ないものの、誰よりもインパクトがあり、去り際のつぶやきに哀愁をも漂わせる。おいしいなぁ。
 しかし、ラストも不意打ちを食らったような幕だったので、かなり拍子抜けだったりして。忙しすぎだぞ、松尾スズキ。次回はもっと・・・ヨロシク。
 阿部サダヲ・宮藤官九郎・皆川猿時・荒川良々ら男優陣のキレの良さはさることながら、田村タガメと平岩紙に心ときめくぼくなのでした。


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「笑の大学」を観る(04.11.24)

 三谷幸喜がラジオ番組にゲスト出演したときに、「ときたま、稲垣吾郎くんに似ていると言われます」と言っていた。いやいや・・・と思ったけど、三谷脚本の映画『笑の大学』に出演している稲垣吾郎を見ていると・・・似ているんじゃないの?
 『笑の大学』はラジオドラマ用に書き下ろされた作品で、その後舞台化され、今回の映画化に至っている。昭和15年、日本が太平洋戦争に突き進もうとしている時代、警察の検閲官と喜劇作家の上演許可をめぐる7日間戦争。稲垣吾郎は喜劇作家役なんだけど、三谷幸喜の魂が乗り移っていくかのように、話が進むにつれ似てくるのだ。
 確かに喜劇作家という設定自体が三谷幸喜そのものを連想させるんだけど、アゴが青くなりかけた左45度からの稲垣吾郎はホント似ている。
 なんだかそれだけで話が終わってしまいそうで・・・。この作品、面白いことは間違いなし。舞台版をTVで観たぼくとしては、完全なる密室二人芝居をどうやって映画のスケールにするのかに興味を抱いてたんだけど、お見事。舞台では近く観られない表情を大写しすることで感情がストレートに伝わってきたり、一見同じような浅草の風景を時経列で追うことにより、7日間の流れ、国が進んでいる道が描かれている。また、役所広司の心の揺れや変化が巧みにインサートされていて、物語に深みを与えている。
 えっ?講釈はもういいって?
 サルマタ失敬っ!


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「イッセー尾形
 夏目漱石を読む!書く!創る!」を観る(04.11.3)

 北千住に新しい劇場ができて、そのオープン記念にイッセー尾形が夏目漱石にまつわる芝居をするという。チラシを見る限り、イッセー尾形が夏目漱石を演じるのか・・・。楽しみ。
 ところがさすがのイッセー尾形。一筋縄ではいかないのよ。スイスから演劇を学びに来ている学生たちと、スタッフを巧みに使って夏目漱石の時代や背景を描き、それにまつわる・・・いや、関連を匂わす人々をイッセー尾形が一人芝居で観せる創り。普段着替えの時間に背景が描かれるから、目線が着替えに行かないんだよね。それでとんでもないキャラが登場するもんだから、出オチ状態・大爆笑!
 今回彼が演じたのは『倫敦・美術館での初老の後添え』『松山の教頭先生』『松山の生物教師』『松山の体育女教師』『松山の化学教師?』『米山町祭り実行委員会』『チェロを弾くお父さん』。直接漱石を匂わす設定や言葉はないものの、そこはかとなく背景劇とザッピング。
 見所が多かった反面、引っ張りすぎ・詰め込みすぎのところも多々あり、回を重ねれば完成度も増すんだろうけど、今回のはあくまで短期決戦なのが残念。
 でも、『松山の体育女教師』は絶品だぞ。


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「恋の門」を観る(04.10.29)

 松尾スズキの面白さがめいっぱい詰まってた・・・『恋の門』。映画でも舞台でも面白いものは面白いんだというスタンスがカッコよすぎるぞ、松尾スズキ。
 笑いはくすぐりがメインなんだけど、続けるとボディブローみたいに効いてくる。後は大きな展開で脳みそを揺らすだけ。松尾スズキ流必殺パターンとでもいうべきなのかな?揺らされちゃったよ。
 松尾スズキの才能も悔しいけれど、酒井若菜のCUTEさにもKO寸前。なんなんだ?あのかわいさは・・・。モー子(『木更津キャッツアイ』)の頃になかった、エモやん(『マンハッタンラブストーリー』)の頃に芽生え始めた酒井若菜に魅かれる気持ちが、一気にぐぐっと・・・。エメラルダスなんだもん・・・。
 普段から抱いていた松田龍平のキモい感じ、蒼木門にピッタリだし、監督自らもハマってるし、小島聖の妙なエロさ(松尾スズキ演出舞台で磨いた?)もいい感じだし、キャスティングから演出まで松尾スズキの適材適所がこの映画のしっかりとした骨子になっている。さすが。
 それにしても、『ガンダム』でも『マクロス』でもなく『イデオン』をチョイスする松尾スズキのセンス、悔しいなぁ。
 すごく気持ちよく脳みそ揺すられちゃうよ。


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「SURVIVE STYLE 5+」を観る(04.10.13)

 この面白さ、このスピード感。5+αの物語がスピーディに交錯し、ぼくを画面に引き込んで話さない。今年の邦画は豊作だけど、この感覚は抜群かな。
 突拍子もない話が幾重にも折り重なる。でも、あまり違和感を感じないのだ。とっても素敵で面白い。
 だからあえて苦言を少し。邦画に聖なる夜の感覚はちょっと。せっかく洋画に勝てそうな邦画のイメージが、そこで迎合してしまっちゃね。あと、ラス前のシリアス部ももうひとひねり。それがなんとかなれば、めちゃくちゃ断トツの最高傑作ですぞ。
 演出で唸ったのが、浅野忠信の相手役を勤めた橋本麗華のイメージ。石ノ森章太郎の『サイボーグ009ギリシャ神話編』にでてくる敵の女性キャラみたい。一目見てそう思った。すると、彼女の行動やらなにやら、まさにそれにピッタリというかそのもの。もしかしたら監督もぼくと同じこと考えてたのかな。
 あと、30代後半(というか40歳手前)の小泉今日子と麻生祐未が、脂の落ちたいい女になっているのが素敵だったかな。ドラマで日陰の美女役の第一人者・木村多恵も、いいオンナになったなぁ・・・。
 STORY、演出、役者、音楽・・・。すべてにおいてセンスのよい、エッジの効きまくった映画ですぞ。


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「ヴィレッジ」を観る(04.10.1)

 Mナイト・シャマラン監督、やってくれます。幽霊・ヒーロー・エイリアンときて、今作はモンスター。まったく期待を裏切らないと思いきや、きっちり裏切ってくれます。ホント、いい意味で。あんまり書けません。ネタバレになっちゃうから。
 それにしても上手いんです。彼が一貫して伝えようとしているテーマである『愛の形』が、今回は一番ストレートに響いてきます。これまでは幽霊やヒーローやエイリアンを通して受動的だった『愛の形』が、能動的に攻め込んできます。このくらいにしておかないと、まずいよね。
 アイヴィー、かわいいです。
 面白いです。ハラハラもするけれど、心温まります。
 でも、次作はそうとう気合入れないと。みんな期待してるからなぁ。


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「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」を観る(04.9.17)

 行きつけのシネコンでは今日が最終日ということで、大慌てでハリー・ポッター第3作を観た。さすがにロングランの最終日なので、今日はネタバレ一歩手前ぐらい書いてもいいのかな?
 今回のハリー・ポッターの賛否があまりにも両極端だったこと。ぼくが思うに、監督の変わった今回は確かに画の色からして違うのだ。これまでは鮮やかな色彩を多様に、楽しい世界が強調されていたと思うんだけど、今回は見るからに暗いトーン。ハリーのネクタイの色すらよくわからない。よくよく見ると、今回のハリー・ポッターには晴れ間(青空)がないのだ。まるで冬の日本海側を見るような鉛色の空と、その空の下の暗いトーン。それがハリーの心をも描いているって評論家なら言うんだろうなぁ。きっと今作を否定した人はその重苦しさが合わなかったのでは?イギリスの冬ってやっぱり空は鉛色って言うから、もしかしたら原作に近づいたのかも知れないけど・・・原作読んでいないからわからない。
 あとは急に大きくなった3人組かな?
 ぼくとしては前2作よりも人間ドラマとして大人の話になっていたので、それはそれで面白かった。ハーマイオニーがロンといい感じになっているのも微笑ましかった。ハリーじゃなくてロンなのが特にね。ただ、ライバルの金髪くんの扱いがあまりにもぞんざいなのがちょっとかわいそう。
 最後まで青空は見られなかったけど、強い見方を得たハリーの心はきっと晴れやかだったに違いない。
 次作が楽しみ。


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大人計画ウーマンリブVol.8
「剣轟天vs港カヲル」を観る(04.9.14)

 演劇界の2大キワモノキャラの競演が実現。ただ笑わせるだけのために創られた劇団☆新感線のキワモノ剣轟天と、大人計画内バンドの雇われMC港カヲル。笑い以外になにも残らない2人を笑わせの天才・宮藤官九郎が掛け合わせてこねくり回して・・・。これで面白くないわけがないじゃん。
 相反する二つのキャラが融合して、会場中息をつく暇がないくらいの笑い。キャラで笑わせ、掛け合いで笑わせ、小物で笑わせる。サブカルチャーのためのサブカルチャーとでも言うべきか、’80年代の思い出までもがネタとしてふんだんに用いられている。若い子が多い会場だけど、笑いのトラップは確実に30代を狙い撃ち。たまらんですわ。
 くどくど書くことはないです。脳みそ空っぽにして笑いまくれる作品です。見てない人にはわからないだろうけど、片桐はいりはオーレン・イシイ(ルーシー・リュー)にそっくりです。この日はサプライズゲストで阿部サダヲも登場です。たまらん。
 『鈍獣』とは違った、深夜バラエティの放送作家としての宮藤官九郎が炸裂しまくってるこの舞台、観なきゃ絶対損だぜよ。


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「習志野狂言の夕べ」を観る(04.9.10)

 狂言を見ると、笑いの原点について考えさせられる。言葉に頼る笑いが全盛の昨今、TV番組ではテロップのアシストを受けたりもしているんだけど、狂言は言葉が不自由(わかりづらい)ので、笑いのツボは動きによるものとなる。この面白さ、トーキー時代のチャップリンやキートン、マルクス兄弟なんかに通じていると思う。言葉を使わなくてもあんなに面白かったよなぁって。それが笑いの原点のような。
 今回は番組前の解説を高野和憲さんが務めた。高野さんはぼくイチ押しのおとぼけキャラなんだけど、段取りを踏まえると持ち味がまるで影を潜めて残念。もっと独自のおとぼけキャラを活かした解説にチャレンジしてみては?萬斎さんとも石田幸雄さんとも違う魅力的な解説になると思うんだけど。
 さて、今回の番組は『蝸牛』と『六地蔵』の二つ。
 『蝸牛』は主に蝸牛を取ってくるよう申し付けられた太郎冠者が、蝸牛と山伏を間違えて連れてくるというお話。山伏演じる野村萬斎のキレが冴えまくり。太郎冠者のお囃子に乗り歩く姿は笑わずに入られない。主に間違いを咎められてもお囃子をやめない太郎冠者は、山伏の法力に惑わされたのではなく、山伏の滑稽な動きをもっと見たいからに違いない。
 『六地蔵』は田舎者が都に仏像を買いにきて、すっぱ(詐欺師)にだまされるというお話。すっぱ仲間が仏像に化けてってドタバタ狂言になるんだけど、ドタバタぶりがなんともおかしい。田舎者演じる石田幸雄の意表をつく決めポーズとか、動と静の絶妙な間合いで大爆笑。ぼくの席は仏像に化けたすっぱ仲間3人が重なって見える位置だったので、仏像のポージングに関する笑いが半減だったのが残念。まぁ、能舞台・能楽堂じゃないので、いたし方ないところなのかな。
 それにしても狂言は、笑いの根っこを再確認する楽しい機会なのだ。


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桃井かおり+イッセー尾形
「ザ・二人芝居」を観る(04.8.29)

 まったくの偶然なんだけど、前回桃井かおりとイッセー尾形の二人芝居を観たのは、ちょうど二年前の今日だった。ほんとに偶然なんだけど。
 前回は愛というテーマのもとに作られた二人芝居だったけど、今回は特段テーマを設けず、「笑い」を意識した出来上がり。なんたって桃井かおりとイッセー尾形が作り出す笑いだよ。そんじょそこらでは味わえないすんごい仕上がりとなっていたのだ。
 まずはぼくらの思い描く桃井かおりのイメージそのまんまのキャラと、イッセー得意のおどおどした中年サラリーマンのコラボレート。芝居でありながらも、「一般人と桃井かおりの係わり合いそのもの?」と思わせてみたり、唐突にシリアスモードになってみたり。桃井かおりの存在感に煙に巻かれながら笑わされる。
 二つ目は道ならぬイケない恋の物語。イッセー尾形のアブないキャラが桃井かおりを圧倒してみせる。そのマイペースぶりに心動かされていく義理の妹・桃井かおりの狼狽ぶりに注目かな。
 三つ目は桃井かおりの逆襲。彼女演じる不思議ちゃん・クミとその彼氏・マーくんの情けない別れの一場面。とにもかくにも桃井かおりのクミちゃんにつきるのだ。ぼくらの想像を超越したスーパーキャラが暴れまくる。「それあり?」状態なのだ。対するマーくんも心の声で対抗するんだけど、もはや誰もクミちゃんキャラは止められないだろう。
 ラストは場末の「ロミオとジュリエット」。といっても、許されぬ恋の物語ではなく、ラストの部分だけ。ちゃんと喜劇で。大人っぽいんだけど幼い物語。
 いやいや、若干の好みの差はあるものの、どれもしっかり笑える物語だった。上手い。しかし、これらの物語をお盆くらいから作り始めただなんて・・・。その集中力には脱帽。できれば、二人で各地を回ってネタの習熟度を高めたあとでもう一度観てみたい。でも、ご多忙の二人、そんなことやる時間もないんだろうなぁ。
 濃密な時間を過ごすことができたのだ。


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ナイロン100℃
「男性の好きなスポーツ」を観る(04.8.27)

 「男性が好きなスポーツ」って・・・。それはSEX!
 ぼくがそう言っているんじゃなくて、作・演出のケラリーノ・サンドロビッチがそう言っているんだよ。もちろんぼくにも異存はないんだけど。
 しかし、それをメインテーマに舞台を作っちゃって大丈夫なの?女の子ドン引きにならないの?
 そんなことはおかまいなしに、全編下ネタ満載、SEXYダンスもいっぱいの、殿方にはたまらない舞台ができております。これが面白い。
 きっとここで描かれているSEX感はあくまで男性の主観だ。これを観て不快に思う女性もいるかもしれない。男はみんな四六時中もSEXのことを考えているとは言わない。でも、男たるものSEXや女性に対する意識を失くしたとき、男は男でなくなるとぼくは思っている。だから、かなりの誇張はあるものの、この舞台に登場するSEXに縛られた男性たちをぼくはあたたかく笑い飛ばせることができるのだ。これは不快に思われた女性への弁明に聞こえるかもしれないが、男って程度や嗜好に差はあるものの、多かれ少なかれみんなそんなものなのだ。バカな生き物。だから、笑い飛ばせばいいのだ。「うちの彼氏はそんなんじゃない」なんて綺麗ごともいらないから。
 きっと観ていない人には伝わりにくいだろうが、この舞台はそんな楽しい舞台なのだ。
 今回の舞台で凄かったのはなにより女優陣の奮闘。乳を揉まれようが、股間に手を入れられようが、臨場感のある演技を照れることなくきっちり見せる。『薔薇と牡丹』でブレークした小沢真珠だって、四つんばいになり後ろから突かれながらも、あえぎ声上げている。彼女たちが堂々とSEXを演じきることで、この作品が陳腐なエロ芝居に落ちることなく、SEXを主題としたコメディとして成立し、笑いが生まれていると思う。
 そして客演のロマンティカによるダンス。舞台上のSEXを笑いのための絵空事にとどめるのではなく、現実味を帯びさせる最高のアクセントとなっている。凄く艶めかしく、魅了されてしまったのだ。
 SEXを日常として描いたコメディ。女性には「男ってバカよね」もしくは「かわいいものよね」を笑いながら理解していただけるような、男性にはちょっと身につまされながらも堪能できるような怪作になっているのだ。


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「華氏911」を観る(04.8.25)

 ディズニーが配給を拒んだ『華氏911』、カンヌを獲った『華氏911』、小泉首相が「観ない」と言った『華氏911』、井筒監督が「映画なめんなよ」と憤った『華氏911』。アメリカでも日本でもとかく話題の『華氏911』を観た。
 この映画ではアメリカの、ブッシュ大統領の行動や政策をいくつも取り上げ、検証・批判を行っている。上映時間の半分近くをアルカイダによるテロ(9.11)とイラク侵攻に割いており、一貫して戦争反対を唱えている。ゆえに反戦映画のように解説する人や雑誌をよく見るが、ぼくが思うにこれは『権力の暴走』を警鐘する映画だと思っている。『暴走』の果てが戦争であり、その悲惨さを見て初めて『暴走』という事実に気が付く過程を捕らえた映画だと思っている。
 マイケル・ムーアはブッシュをおちょくり倒している。「揚げ足取りに過ぎない」との声も聞くが、『権力』を手にしたものだからこそ誠実であって欲しいと願っているのに、個人の曲がったイデオロギーと『基盤』という名のスポンサーのためにしか『権力』が使われていないからおちょくるのだ。「私をバカにする者は許さない」とほざくから揚げ足を取るのだ。「実例を多く入れたため論点がぼやけている」と言うけれど、別に個々の実例を追求しようとしているのではなく、単に戦争の悲惨さを伝えたいと思っているわけでもないのだから、ぼくにはかえって説得力があると思えた。『権力の暴走』はイラク侵攻に始まったことではなく、もっと深いところから芽生えていたのだから。
 井筒監督が「こんなもん映画にするな」と言い放った。でも、映画って本来自由なものなのだ。ただ笑わせるだけの映画もあれば、ただ泣かせるだけの映画もあり、ビビらせることにすべてをかけている映画だって腐るほどある。ニュースの見方を提示する映画があったって当然なのだ。NHKのドキュメント班は真実の追究をさせたらピカイチだろう。残念ながら、真実を伝えればそれでよいならそれこそ映画にしなくてもいいのかもしれない。それよりも『華氏911』が目指したのは政治家の発言や行動に注目して欲しいということなのだ。きっと。これほどメッセージのある映画はそうそうないのでは?その意思がカンヌグランプリをもたらせたんだとぼくは思う。
 ぼくの大好きなTVドラマ「ホワイトハウス」では、個々の利権は捨て、自由の国を守ろうとする大統領と側近が描かれている。ブッシュとは正反対の大統領が。ジョシュ・バーレットがアメリカの大統領だったら、9.11をどのように乗り切ったのだろうか・・・。


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「鈍獣」を観る(04.8.14)

 脚本・宮藤官九郎、演出・河原雅彦、出演・生瀬勝久&池田成志&古田新太。今、演劇界を引っ張っているこのメンバーが一堂に集結した舞台「鈍獣」。西田尚美&乙葉&野波麻帆という人気女優を迎え、この夏の注目度No.1なのだ。チケットはプラチナもの。インターネットでは高値で取引されている。そんな舞台を観てきたのよね。
 とにもかくにも怪しい舞台なのだ。作家・凸川の消息を追って、雑誌編集者が地方都市のホストクラブへやってくる。そこでマスターや店員、常連客から凸川の消息を訊いていくと・・・。
 笑いの連続から始まって、徐々に不穏な空気が漂い始める。クドカン特有の毒のある笑い。屈託のない笑いではなく、狂気を伴った笑い。笑えるだけでなく、悩まされ、驚かされる。
 なにせクセのある男優がそれぞれの味で登場人物のキャラ付けをしっかりしている。だから脚本の笑いに凄味がついて、脚本の狂気がより引き立つ。でも、その狂気は怪談風に進展していくのではなく、巧みに笑いに還元されていく。
 池田成志演じる凸川は観るも悲惨な役回りなのに、『サウスパーク』のケニーを髣髴とさせるような味があるし、古田新太演じるマスター・江田は男のいやらしい部分をすべてかね揃えたようなイヤな奴なのにとても共感を覚えてしまう。体型的にも。かっこいい。
 そして生瀬勝久演じる常連客・岡本。名前が名前だけに微妙なところでもツボに入ってしまうのだ。「岡本を511キンダーハイムに入れてやろうか」には大爆笑してしまった。
 なにはともあれ、予想を裏切らずそれ以上の濃い展開を観せてくれた彼らに拍手・拍手。


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「サンダーバード」を観る(04.8.13)

 今年度一番期待していた映画。ぼくにとってはそれが「サンダーバード」なのだ。昨年、劇場で2号が公園に着陸する予告を観たそのときから、胸は期待でいっぱいになったのだ。連続真夏日記録を更新する暑さを、先日の「スパイダーマン2」に続き、ハリウッド娯楽大作で気分をスカッとさせてちょうだい・・・って思ってたんだけど。確かに面白かったんだけど。
 「サンダーバード」の主役は一体誰なんだろう?ぼくの想いとしては国際救助隊が誇るメカこそが主役だと思うのだ。確かにトレイシー一家やペネロープの果たす役割は大きいけれど、やっぱりメカが活躍するシーンこそが「サンダーバード」の象徴だと思う。そういう意味ではかなり消化不良の作品だ。TV版を子供のときに観た人の多くが、ぼくと同じ意見をもっているのではと思う。でなければ「サンダーバード」の食玩が飛ぶように売れるわけないじゃない。
 5男アランの冒険物語のごとき今作は、観客のターゲットを往年の子供たちのみならず、現役の子供たちにもおいているのだろう。その中途半端さが、「サンダーバード」最大の持ち味を殺して、ごく普通の冒険映画にしてしまっている。残念。
 ペネロープとパーカーのコンビはとてもよかったんだけど、ペネロープを見るジェフ(父親)の目付きもスケベったらしくてイヤ。きっとシリーズ化されたらジェフの恋みたいな一面が出てくるのだろうけど、ジェフはやっぱり父親として、国際救助隊の総司令官として毅然としたオヤジでいて欲しい。ペネロープのお相手はスコットかジョンかゴードンでいいじゃない。年齢的にも。
 きっと、「サンダーバード」に思い入れがあるからこんなきついことを書いてしまうんだろうなぁ。面白いことは面白かったんだから。
 続編を作るなら、もっとメカを立てた作品にしてください。


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「スパイダーマン2」を観る(04.8.10)

 いや〜、やっぱり予定調和のヒーローものはいいねぇ。らく〜な気持ちで十二分に楽しむことができるんだもん。そりゃ、スパイダーマンとなるピーターの葛藤というテーマがあることは理解してるけど、決してダークサイドに落ちるわけじゃないんだから、安心してみていられる。そんな中でスパイダーマンと市民との絆なんて見せられたら、ちょっとじーんとさせられちゃったりして。
 アメリカっぽいヒーローと、アメリカっぽい金の使い方を堪能できるハリウッド映画。きっとパート3もアメリカらしい楽しませ方をしてくれることでしょう。期待大。
 全体的に大味な映画の中で、アメコミテイスト満載のオープニングはとにもかくにもすごく良かった。あそこだけは・・・あそこだけでも観る価値めちゃありです。


エスニック
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「キング・アーサー」を観る(04.7.31)

 ついに「アーサー王伝説」が映画化された。「アーサー王伝説」はぼくの中で「指輪物語」とともに禁断の読み物だったのだ。なぜ禁断かっていうと、冒険物語は大好きなんだけど、海外モノは名前が覚えられないのだ。人の名前も知名なんかも。ロンドンとかパリならまだしも、架空の名前だったりマイナーな土地なんかちんぷんかんぷん。現に円卓に騎士の名前できちんと覚えているのはボースくらい。後は顔と字幕の雰囲気でって感じなんだもん。まあ、洋画はみんなそんな見方なんだけどね。
 で、「キング・アーサー」。アーサーと騎士たちの友情にはうるっときてしまう。自由を得ながらも、友情のために命を懸けて闘う円卓の騎士たち。かっこいいではないか。しかしだ。そのかっこいい騎士たちの扱われ方があまりにも・・・ではないか。確かに尺の問題はあるだろう。2時間程度で収めるために、本来の物語に大きく手を加えざるをえなかったのかもしれないけれど、ちょっと・・・。3部作にできなかったにしても、がんばって3時間にしてもうちょっと騎士たちにスポットを当てて欲しかった。
 キーラ・ナイトレイ演じる王妃グウィネヴィアも唐突過ぎる。ランスロットとの恋を期待させながら、ネタふりだけで終わってるし。
 最高の素材を急ぎすぎたがあまりに食い散らかしたって感じかな。無念。
 でも、これで「アーサー王伝説」に更なる興味を持ってしまったのは紛れもない事実。禁断の読み物、読もうかな・・・。


エスニック
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「茶の味」を観る(04.7.23)

 ぼくの大好きな映画監督・石井克人の4年ぶりの新作『茶の味』。これまでのハプニングに巻き込まれる人をスピーディに描いてきた作風とはうってかわり、のどかな田園風景の中で展開する家族の物語。監督曰く、前者が「撮りたかった映画」で近作は「観てみたかった映画」なんだとか。
 実は悔しいのだ。昨年末からいろんな人と飲むたびに「映画撮りたいね」って話をしていて、その中でぼくは「事件も超人もいない日常の映画を撮りたい」と言っていたのだ。
「でも、日常は誰にでもあるんだから、わざわざ観ようって思われないんじゃないの?」
 確かにその通り。そう納得してたけど、『茶の味』はどうだ?まさに日常ではないか。妄想も、恋のもどかしさも、男のけじめも淡々と・・・。個人ではなく家族単位にすることで共感に幅を持たせ、突飛な部分を挿入することで観る者を巧く惹きつける。
 ツボにはまる笑いとエピソード。くすくすから大笑いまであるうえに、心にも染み入ってくるんだ、これが。
 石井克人の描く日常、石井克人が抱く妄想。縁側、茶の味、囲碁の時間。石井克人にとっては『山よ』が妄想なんだろうなぁ・・・日常だったりして。
 とにかくみなさん、山口君の家に石を投げ込むのはやめましょう。


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