artな戯れ言2019


このページではartな戯れ言を集めて掲載しています。


「彼が愛したケーキ職人」を観る(19.1.13)

「不可能とは事実ではない、思い込みだ by モハメド・アリ」
 イスラエルという国のこと…というかユダヤ教についてぼくはほとんど知らない。ただ、第二次世界大戦でナチスドイツが行ったユダヤ人弾圧は忘れてはいけない史実と理解している。だから、ベルリンとエルサレムを舞台としたイスラエル映画になんとなく興味がわいた。
 エルサレムからベルリンに定期的に出張するオーレンは、馴染みのケーキ店の青年パティシエ・トーマスと愛をはぐくむ。しかし、エルサレムに戻ったオーレンはベルリンに戻ることはなく、エルサレムで事故に遭い死亡する。オーレンの影を追いエルサレムを訪れたトーマスは、オーレンの妻アナトと出会い…。 二人の持つ喪失感は互いに埋め合うことができるのか。
 なんともせつない物語。抱き合ってもトーマスはオーレンを感じるために、アナトはオーレンを忘れるために。心の穴を塞ぐことと、新たな愛を求めることのかい離。
 ユダヤ教の決まりごとが物語の随所に見られ、少しだけどイスラエルという国を知ることができた。ドイツとユダヤ人の過去のわだかまりはアナトの義兄の「よりによってドイツ人…」って言葉に見えたりもしたけど、民族の対立じゃなく、喪失感の埋め方の対比をきちんと描いていて、今を生きる人たちの映画だって思った。静かだけど深い映画でした。


エスニック
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「それだけが、僕の世界」を観る(19.1.9)

「不可能とは事実ではない、思い込みだ by モハメド・アリ」
 家族だから?才能があるから?そんなうがった見方をするぼくは心底ひねくれ者なのかもしれない。でも、幼い頃に見捨てられたことで母を恨み、サヴァン症候群の異父弟の存在を知り戸惑うジョハが心を開くきっかけはと思うと、そこに行きついてしまう。
 ボクシング元東洋チャンピオンのジョハにとって、ピアノの才能はあるものの、健常者とは一線を画すジンテは計り知れない存在だったと思う。しかも、自分を捨てた母はジンテばかりかばう。受け入れるのって大変だったと。
 とはいえ、戸惑いながらも少しづつ心を開いていく兄弟。その様は微笑ましくあり、笑いにもあふれている。悲しい出来事も越えて絆を深めて。
 自分だったらどう付き合うのだろうか。心から愛おしく思える存在と最初から認識できるだろうか。こんな目が差別の一因につながっているのかもしれないけど。
 本当の意味で無償の愛を実践していたのは、大家の娘なんだろうなぁ。


エスニック
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「パッドマン 5億人の女性を救った男」を観る(19.1.5)

「1人の女さえ守れないのならば、男じゃない」
 ↑、主人公・ラクシュミが語る数々の名セリフの中でも、ぼくにとって一番グっときたのがこれ。彼には栄冠も成功も地位も名誉もたいして意味ないのだ。愛する妻の身を守りたい、自分のために妻が被った屈辱を晴らしてあげたい。それが結果として5億人の女性を救っただけ…とこともなげに言ってのけるのがラクシュミなのだ。
 21世紀になっても生理は忌むべきものとして女性は遠ざけられ、生理用品の使用率も12%と低かったインド。不衛生により命を落とすこともあったという。それでも生理はタブーというインドの慣習。小さい頃から当たり前に生理用品のCMを見てきたので、なによりその事実に驚かされた。
 そんなインド社会の中、ラクシュミは愛する妻の身を危険にさらしたくないと、お手製のナプキンを製作し(衛生面でツッコミどころはあるけど)、性能向上のため奔放し、自らをも実験台として村を追われ、妻にも去られ…。
 前半はもう妻に盲目で奇天烈な男にしか見えないんだけど、彼の一念が実を結んでいく後半は痛快と涙のジェットコースター。彼を支える顧客第1号・パリ―と、インドの女性を救う旅に、心撃たれまくる…せつない。
 すべてを投げ打ってでも貫く愛。心から感動できる一作でした。


エスニック
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「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」を観る(19.1.4)

「生きていくんだから、わがままのひとつくらい言ってもいいのだ」
 筋ジストロフィーでほぼ全身の自由が利かない身でありながら、病院での拘束を拒み、自立して生きていく道を選ぶ鹿野。彼を支えるボランティアたちとの立場は対等もしくはそれ以上?鹿野の無理難題に振り回されながらも、鹿野を支え続けるボラのみんな。どうしたらそんなに献身的になれるのだろうか…って思ってた。でも、観ているうちに生きていくうえで、わがままだって必要じゃないかって思うようになってきた。強がって、自分一人で生きていくことが必ずしも正解じゃない。で、鹿野は一人でできることがほぼほぼないから、わがままの数が多くなってもいいんじゃないかって。それをみんなで共有すればいいのかって。
 ただ、目線は田中くんや美咲ちゃんに行ってしまう。田中くんの嫉妬する気持ち、言葉にすごく共感するし、美咲ちゃんの・・・もめちゃよくわかる。それは対障がい者としてのものでなく、ごくごく普通の人の気持ちとして。
 で、誰だってわがままを言いたいときもあるし、誰かによりかかることも必要なんだって。頼れる誰かになりたいし、たまには誰かに支えて欲しい。鹿野って誰かに頼ることしかできないように見えて、みんなの心の支えになってたんだよね。生きるために全力を尽くす、その姿が。
 ぼくが誰かの心の支えになることができるのかな?ぼくの財布は飲み屋の支えになってると思うけど。
 あっ、ラスト近くのあのロケ地って、『探偵はBARにいる3』のあの場所だよね、きっと。


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