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初日(7/20)


おっはーっ!!

 朝7時。半分ふさがった目をこすりながらベッドを抜け出し、「めざましテレビ」を眺めている。裏磐梯系の行事の素晴らしいところは、新潟から車で90分というところ。首都圏在住組が10時待ち合わせのために5時や6時に家を出るというのに、こっちは8時半出発で大丈夫。よって、起床も余裕をもってできる。とはいえ、首都圏で行事が開かれる時は前日に出発したりしているのだから、「たまにはいいよね」と、自分に言い聞かせている。
 ところが、周りはこんな優雅な朝を迎えることが許せないというのか、携帯電話から『スターウォーズ』のテーマが鳴り響く。
「もしもしぃ。おきてたぁ。」
 小山隊長からだと思い、ちょっと不機嫌を装おうと思っていたところに、隊長の娘・みおちゃんの声。かなり肩透かしを食らうとともに、一体何を話したらよいのか、頭の中はパニック状態となる。
 みおちゃんにとっては今回が生まれて初めての宿泊を伴うキャンプ。言うなればキャンプデビュー。
 小山隊長曰く、
「みおは気まぐれだから、当日の朝になってみないと参加するかどうかわからないんだよなぁ」
と言っていただけに、今回は「機嫌を損なうことなく参加することができたのね」という感慨ひとしお。
 さとしに代わってもらったところで大体の事情がつかめる。
「今、宇都宮にいるんだ。Yasより80kmくらい前にいるみたい。」
 7時に宇都宮。相変わらず小山家は朝が早いなぁ・・・。
 ぼくひとり余裕をぶっこいているのも心苦しくなり、予定より早く出発することにする。っていっても、15分なんだけどね。


集えし者、変わらずに元気

 10時15分前、待ち合わせ場所に到着すると、既に小山隊長・さとし・みお、Yas・おかあさん・Kunny、うり坊は待っており、久々のキャンプに対する気合と意気込みを持て余しているかのように満面の笑みをたたえていた。特にさとしとみおちゃんは元気いっぱいで、三十路のぼくはそのパワーに圧倒されっぱなし。
「さとしとみおはこのキャンプで夏休みの宿題をやるんだもんね。」
 小山隊長の声にさとしが胸を張ってデジカメをかざす。
「さとし、なにするのよ。」
「自由課題。裏磐梯のいろんなものをデジカメに写すんだ。みおは絵日記書くんだよ。」
 いまの小学生はコンピュータを駆使した自由課題などを提出しているらしい。ぼくなんか、模造紙に歴代の首相の名前なんか書いて提出していたというのに・・・。
「夏休みの宿題といえばやっぱり折り紙だよね。学校始まってるのにあわてて折ってたりして。」
「そうそう、夜中に富士山の麓でも折ってたよね。(参照はこちら)」
 Kunny、うつむきながらも笑いが止まらないようで。
 いつもは早いSAYUKI&Kibunの到着がちょっと遅れてるようで、
「めずらしいね。連絡もなく遅れるなんて。」
と話しながら携帯を見ると、Kibunからの着信履歴が・・・。あわてて掛け直すけれど、電波の届かないところにいるようだ。
 しばらくみんなと話し込んで、今度はYasが携帯を見てみると、再びKibunからの着信履歴が・・・。
 2度の着信に気づかないほど、ぼくらはなんの話で盛り上がっていたというのだろうか。
 そうこうしている間にSAYUKI&Kibunも到着。
「ずっと連絡してたのに・・・」
と、申し訳なさそうに登場するも、遅れたのって10分程だったんだよね。
 全員揃ったところでまずは買出し。今晩のメニューを聞いてみる。
  ・Yas…ちょっと変わったカレーに挑戦しようと思って。
  ・みお…あたしもカレー作る。
  ・おかあさん…ビーフシチュー作ってきたんだ。
  ・うり坊…ベーコンつくりにチャレンジするよ。
  ・naoto-ok…デザートはまかせろ!
 買出しは近くのA-Coop。カートにカゴを二つのせ、みんなで店内を物色し始める。
   
 毎度のことだけど、みんな思いついたものを全てカゴに入れる習性があるようで、カゴは見る見るうちに満載状態。
「ねぇねぇ、おかもっちゃん。メンチカツが1個100円って安いよね。買わなきゃ損だよね。」
 Kibunがメンチカツ片手にニコニコしてやって来る。
「ハイハイ、カゴに入れてよ。」
 しばらくすると、
「ねぇねぇ、おかもっちゃん。えびカツが1個100円って安いよね。買わなきゃ損だよね。」
「ハイハイ、カゴに入れてよ。」
 これを見ていたSAYUKIが一言。
「あんたね、またお子ちゃま料理ばっかり!それに2・3枚ずつ持ってきてもダメでしょ。人数分持って来なさいよっ!」
「え〜っ、何人いるの〜ぉ?おれ、わかんないよ〜」
 10人もの大所帯がてんでバラバラに狭い店内を騒ぎまくっているのだから、きっと店員さんも迷惑に思ったに違いないけど、たくさん金落としてるのだから、許してくれるに違いない。
 店内の有線からサザンオールスターズの『TSUNAMI』が流れてきた。『TSUNAMI』は小山隊長がこよなく愛す歌で、以前ENOの送別会と称して飲んだときはカラオケBOXで8回も聴かされた覚えが・・・。すると、有線にあわせてさとし&みおが『TSUNAMI』を歌っているではないか。
「なんだよ。『TSUNAMI』って、小山家の家歌か?」
「だって、とうさんがずーっと練習してるから、自然と覚えちゃうんだよね。」
 小山家では連日連夜『TSUNAMI』の大合唱らしい。
 そんな話をしながらふとさとしの足元に目をやると、足首にネットと湿布があるではないか。
「さとし、ツーファーになったの?とうちゃんの遺伝?」
「違うよ。ただの捻挫だよ!」
 さとしもいまあがいたとて、あと20年もすれば立派なツーファーに成長するというのにのぉ。
 結局、大混乱のまま食材の買出しは終了。次は酒の買出しの番だが、このまま全員で酒を買いに行っても再び収拾がつかなくなることが予想されたので、酒の買出しは後にして、とりあえずキャンプ場へ向かったのだった。


午後のひととき

 曽原湖キャンプ場は曽原湖湖畔に位置する。当たり前か。
 到着したとき、客はぼくらしかおらず、フリーサイトはまさにフリー。
「場所は何処でも結構です」
と言われると、かえって何処にしたらいいか迷ってしまう。
 とりあえず場所を決め、テントを張ることにするが、ここでちょっともめごと。
「おかもっちゃんとYasはとりあえずもめないとテントを張れないから。」
とは、小山隊長の弁。状況を詳しく書こうかと思ったんだけど、あまりの馬鹿馬鹿しさにその内容すら忘れてしまった。それにしても、前回さんま焼きキャンプでもぼくたちはもめてたもんなぁ・・・。
「あぁ、また建て方わからないぃ」
 うり坊が自分のテントを張ることができず、YasにSOS。こちらも毎度の恒例行事。
「うり坊も一人でテント張れるようになれば一人前なんだけどなぁ・・・」
 ひと通り設営が終わると、昼食のそうめんを作り&酒の買出し。設営に必至になっていただけに、ちょっと遅い昼食となりそう。
 お〜っと、床屋さんごっこしてるYas&Kunnyだぁ!
 とかなんとかいいながら、調理している横で買ってきたばかりのビールを早くも空けてる輩がいる・・・
 これもまた、いつものくや探風景よのぉ。
 
 昼食が終わると、三十路を過ぎた隊員はここまでの道中の疲れが出たのか、ちょっと・・・いや、かなりブレーク。しかし、さとし&みおに疲れなどはない。遊びたくてしかたのない年頃なのだ。
 ふてくされ気味に一人ノックでバットを振っていたさとしが、ついに一人遊びに開眼。名付けて「タープ・ピンボール」。単調すぎるのが悩みの種。
 
 


おいしいベーコンの作り方

 買出しの前にベーコン作りを宣言していたうり坊による、おいしいベーコンの作り方講座です。
 まず、一週間前から塩揉み&寝かし&水吐きを施した豚肉の塊にタコ糸を通します。タコ糸はA-Coopの精肉部から特別に頂戴した、由緒正しいタコ糸です。
 タコ糸を通した肉はとりあえずこれ見よがしに見せびらかしましょう。
 つぎに、肉を天日に干します。肉を干しているときは、肉を狙ったカラスや不届き者が肉の周囲を徘徊するので、肉を奪われないように注意をしましょう。
 
 肉がいい感じに干さされたら、ダンボールで簡易スモーク器を組み立てましょう。簡易スモーク器の上端から肉をつるしたら、桜のチップを下端で燃やし、煙を充満させて肉を燻します。肉がきつね色に変色し、脂分が程よく落ちるまで、簡易スモーク器のふたは閉めておきます。待つこと○時間で、完成です。
 えっ?何時間待つかって?
 それは個人の好みかなぁ・・・。
  
 出来上がったら、これ見よがしにみんなに見せびらかしましょう。それだけの価値は十二分にあります。
 以上、おいしいベーコンの作り方でした。



くや探Kidsにせかされて

 すっかりお休みモードの三十路隊員を尻目に、さとし&みおは「タープ・ピンボール」につづき、トンボ取りと一人遊びを追及。しかしいよいよ退屈になったようで、三十路隊員に危害を加え始めたので、三十路隊員も活動に移ることにしたのだ。
  
「さとし、ぼくの船に乗るか。」
 さとしを誘っていよいよ曽原湖へ出艇。しかし、ぼくのシットオントップは一人乗りようで、これまでに2人乗って漕いだことがない。どうなることかと思いながら漕ぎ出したんだけど、結構安定していたのでホっ。
 さすがに2人分の重みの影響があるようで、シットオントップはいつもよりも沈みがち。というか、沈みかけてないか?おかげで流木に底を擦りやすかったのとその際のバランスの保ち方に難がアリ。まぁ、流木の多い箇所には近寄らないのが賢明でしょうか。それと、漕ぎ手が一人なので、進むのがちょっと大変だったのだ。
 それにしても、さとしの頭がライフジャケットにめり込んでるような状態。これじゃまるで、R2−D2だよ。
 ぼくらの出艇をみて、Yasも出艇を決意。カヌーを組み立ててぼくらを追ってきたのでした。
  

 
 曽原湖を一巡りしサイトへ戻ったら、ちょうどうり坊製のベーコンが出来上がり。とりあえず一切れ食べてみるかと、ビールをついで試食会。一番端っこだったのでちょっと塩がきつかったけど、とっても美味。脂身のプルプル感なんて、こっちがトロけてしまいそう。
「どう?成功?」
「大丈夫。いい感じ。」
「このベーコン使って、明日一品作るから。ダッチオーブンで。」
 うり坊が作ってくれると言う料理がいまから楽しみ。
「あれ?Kibunは?」
 出艇するまでは木製ベンチに寝ていたKibunの姿が見当たらない。するとSAYUKI。
「体調が悪いって、テントで寝てる。貧血気味なんだって。」
「貧血って、悪い病気?」
「ちがうよ。痔で出血が多いから貧血気味なの。」
 そういえばKibun、脱肛組なる新分科会を旗揚げするっていってたっけ。誰も入りそうにないいけれど。
 そんなKibunの寝姿です。


料理のお時間です

 日も徐々に傾き、みんな空腹感を覚え始めたので、料理に取り掛かる。
 先にも紹介したけれど、この日の料理はYas&みおのカレーとおかあさんのビーフシチュー(調理済み)。付け合せとして各種焼き物を予定。
 カレーといえばまずは飯焚き。今回登場するは小山隊長が持参した鍋。どうやら飯焚き専用鍋のようで、
「全体からピチピチ音がしたら炊き上がり」
が売り文句。
 小山隊長は火に鍋をかけてからずーっとかたわらでピチピチ音を待ちつづけるも、
「どれがピチピチ音か、わからないや・・・」
 なんだかんだいって小山隊長製作、ピチピチ鍋による飯焚きは見事成功し、小山隊長は『飯炊き班』就任(兼任)を宣言したのであった。
 一方カレーはというと、Yas&みおが並んで具材をさばいている。周りを囲むはくや探女性陣。2人の手元が気になるようで、つかず離れずサポートしてくれてました。特に主婦の目は厳しいからなぁ・・・。翌日はぼくが監視されるのだけど、それはまだ先のお話。
 たまねぎを切るときのお約束といえば、涙。料理初心者のみおちゃんの涙腺に容赦なくたまねぎエキスが襲い掛かる。
「みお、たまねぎ切るときに泣かないウラ技は?」
 小山隊長の言葉にウラ技を思い出すも、
「あっ、ここに冷蔵庫ないからできないよ。」
 小学生に絶大な人気と指示を受ける伊東家のウラ技も、文明の力なくばできないものもあるのよね。
 たまねぎの威力はとうとうみおちゃんの涙腺をゆるゆるにし、涙かポロポロ。するとみおちゃん、ぼくのところによってきて、
「ねぇ、どうして涙が出ちゃうのかなぁ・・・」
「う〜ん、難しい問題だね。でもね、人は涙見せずに大人になれないんだよ。」
「・・・それって、『TSUMANI』じゃない。」
 涙目のみおちゃんに笑みが浮かんだのでした。
 クックドゥ・Yasの料理の基本といえば、綿密な下準備とアバウトな調理。今回もタイカレーを作るにあたり、あれこれと調味料を買い揃え、『野外料理の本』なんぞを熟読しながらも、要所は結構アバウト。
「このタイカレーの素、本に書いてある量の3倍くらい入れちゃったけど、大丈夫だよね。」
 鍋から発する強烈な刺激臭と、鍋の中の強い黄色に一同不安を覚え始める。一同を代表して、ご意見番のお母さんが言い放つ。
「全然大丈夫じゃないわよ!」
 とりあえず鍋の中の汁をおそるおそる下見。
「かっ、れ〜っ!」
 全員一致で味を薄めてから調理再開。Yasちょっと不満顔も(?)、出来上がりの見栄えは美しい。
 ちなみに左がYasのタイカレー、右がみおちゃんの甘口カレーです。あなたならどっちを食べる?

 付け合せの焼き物はくや探が誇る精鋭部隊・焼き物班が担当。うり坊を頭に、前回大房岬キャンプで焼き物班見習となったさとしとカレー作りがひと段落したみおちゃんが加わり、食材を次々と焼いていく。
 SAYUKI持参のとうもろこしは空腹の一時しのぎには最高で、ついつい食べ過ぎてしまうくらい。なすびはしょうがと鰹節を添えて、じつにうまそうな盛り付け。ちなみになすびの皮むき担当はぼくとKunnyでした。

 
 調理も佳境にさしかかったとき、Yasがグレープフルーツをえぐり始めた。
「なにしてるの?」
「いやぁ、ちょっとデザート作ってみようと思って。本読んでたら、どうしても気になるデザートがあったんだよね。」
 グレープフルーツをくり抜いて、中身(果実)はホットケーキの粉と混ぜあわす。そいつをグレープフルーツの皮の器に流し込んで、新聞紙・アルミホイルにくるんで火にかける。
「おいしい南国ケーキができますから。」
 出来上がりはちょうど食後になる見込み。
 

いただきます。

 これが今回の夕食だ。
 どう?うまそうでしょ。
 なによりもYasのタイカレーの彩りの良さ。ふりかけられた香草の緑がアクセントになっている。
 小山隊長の乾杯の音頭で宴はスタート。みんな思い思いのカレーやシチューをごはんの脇に盛り付ける。
「あれ?これ、なかなかいけるじゃん。」
 予想以上に好評だったのがタイカレー。最初はちょっと癖があるんだけど、薄めたおかげで辛さもほどよく、後を引く味。ついついお変わりをしてしまう。
「そうでしょう、そうでしょう。ちょっと香草がにがいけど、おいしいでしょう。」
 作っているときはちょっと不安げだったYasに笑顔が戻る。
「タイカレーは何点ですか?」
「みんなが誉めてくれるから、80点かな。」
 終始笑顔のYasなのでした。 

 今回も楽しくおいしい食事にありついたと満足顔の面々に、
「あっ、デザートできた。」
のYasの声。興味津々のさとしを従えて、フルーツケーキなるデザートを取りにいく。
「実験的な作品なんだけど、まぁ食べてみて。」
 期待と不安の入り混じる中、アルミホイルを開いてみるとそこにはえもいわれぬ不思議なデザートが。
 一同、ちょっとつまんで口にしてみるも、・・・。表現に困る味覚に、言葉が浮かばない。
「なんかちょっと苦いけど、これはグレープフルーツの味だから・・・」
 一同が躊躇する中、さとしは果敢にも何度も口にする。
「さとし、気に入ったか?」
「う〜ん、気に入る入らないというよりも、どんな味なのかわからないからわかるまで食べてみてるんだけど、コメントしようのない味なんだよね。」
 さとしの辛口批評にYas意気消沈。
「なんかまだ半生って感じだから、味がはっきりしないんだろうなぁ・・・」
 この半生感を何にたとえたらよいのやら、みんなで考え抜いた挙句出た答えは、Yasの地元にちなんで、
「ういろうだっ!名付けてトロピカルういろう」
「Yas、何点?」
「・・・30点。でも、一晩置いたら固まっていい味になるよ、きっと・・・」
 中禅寺湖キャンプのパエリアの夢をもう一度(こちらを参照)と、トロピカルういろうをラップにくるむYasなのでした。


夜のしじまに

 夜がしっとり更けていく。
 くや探の宴もなごやかな談笑へと移行。隊員に笑顔が絶えない素敵な夜。
 夏休みの宿題・絵日記を書くべく、テントにもぐったみおちゃんがパジャマに着替えて再登場。なにげにおとうさん・小山隊長の膝の上にチョコン。小山隊長照れ笑いも、娘が甘えてくれる期間は短いのだから、いまのうちに存分に堪能してください。
 さとしは大人のホロ酔いムードに飽きたのか、ぼくの腕を引く。
「花火しようよ。」
 キャンプガイドには曽原湖キャンプ場での花火は禁止と書いてあったので、ちょっと躊躇していたんだけど、
「そういえば管理棟に売ってたよ」
ということで、A-Coopで買い込んだ花火に火をつける。
 くや探の花火といえばドラゴン。
「ドラゴンなんて打ち上げと違って派手じゃないから、面白くないじゃない。」
 さとしはまだわかっていない。くや探名物、『秘儀・ドラゴンまたぎ』を(こちらを参照)。
  
 今回は子供が来ているのでやらないと思っていたので、シャッターチャンスを逃してしまったけど、やったよやった、小山隊長が。これができなきゃくや探の隊長にはなれないんだよね。
 良い子の皆様、決して真似をしないで下さい。そして、花火終了後はきちんと後片付けを。

 花火の最中に、こんな珍客が・・・。
 結構でかいぞ。
 さとし&みおはすっかり気に入ったらしく、触ったり追い立てたり、楽しげに遊んでいるぞ。
 カエルは喜んでいるのか逃げ惑っているのか、辿り着いたのはYasのカヌーの脇。
「おれのカヌーにカエルを入れるのはやめてくれぇ!」


オオトリは夕張メロン

 しっとりとした夜もさらに更けてくると、さとし&みおのくや探Kidsもそろそろおねむの時間。朝早くから出発して、ここまで休むことなく活動を続けていたのだから、無理もないいか。
 そこで、2人が寝る前にぼくの用意したデザートをいただくことに。
 
 どうだ!これが本物の夕張メロンだぁ!
 生産者は水戸松一。ぼくのおじさんだぁ!
 みなの者、ひれ伏すがいい!
 と、さとし&みおはそそくさとテントの中へ。
「あいつらメロン食べないんだよなぁ・・・」
 小山隊長は申し訳なさそうにする。なになに、Kids受けはしなかったけれど、その他の者の至福の表情を見ると、ぼくも満足なのだ。
 夜の歓談はさらに続くんだけど、何を話したかはもう忘れた・・・。いつものことだけど、酒が入ってたから。
「あれ?Kibunは?」
「なんか眠いって言って先にテントに入った。よく眠れるもんだ。」
 
「じゃぁ、明日は朝6時に起床ね。」
 Yasの指示を聞きながら、一同各自のテントへ。
 ここで初めて気がついた。ぼくのツェルト、カバーをかけないで内室剥き出しだった。おかげで内室は夜露にしっぽりと濡れまくり。
「まぁいいか・・・」
と眠りについたんだけど、これが後で大変なことに・・・。
 こうして初日は終わっていったのだった。



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