いやいや、今年はロードショーで59本、オールナイト企画を含めると62本の映画を観たのだ。よくもまぁ、こんなに観たもんだ。よっぽどひまだったということか。で、2000年と同様に1〜5位のランキングをつけようかと思ったんだけど、これがなかなか難しくてはかどらない。ということで、アカデミー賞風に面白かった映画をノミネートして、邦画賞・洋画賞・大賞を表彰することにしたのだ。まずは表彰作を以下に列記し、その後にノミネート作と寸評を書き加える。優劣はつけたけど、ノミネートされた映画が2001年のお薦め映画ということです。 |
2001年最優秀作品賞
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邦画賞ノミネート作品 「みんなのいえ」 (01.6.23) 「RED SHADOW 赤影」 (01.8.14) 「千と千尋の神隠し」 (01.8.25) 「ウォーターボーイズ」 (01.9.16) 「GO」 (01.10.26) この中から栄えある邦画賞に輝いたのは「ウォーターボーイズ」。なにかと大金をはたいてCGを駆使してとてつもないセットとエキストラを要さないと大作と言われない昨今の映画界において、ネタの良さを大切に面白い作品に仕上がっている。老若男女が観て楽しめる映画となっていると思う。 次点は「GO」。甲乙つけがたかったんだけど、個人的には主人公発起の要因がちょっと苦手なので、「ウォーターボーイズ」に凱歌。 「みんなのいえ」は家を建てるという最終目標が現実的だっただけに、スラップスティックさが今ひとつ欠けていたと思う。 |
洋画賞ノミネート作品 「リトル・ダンサー」 (01.3.20) 「ショコラ」 (01.4.18) 「JSA」 (01.6.10) 「マレーナ」 (01.6.15) 「猿の惑星 PLANET OF THE APES」 (01.7.30) 洋画賞は「リトル・ダンサー」。こちらは文句なしです。いまだにパパがバスに乗るときの心情を思うと、「うっ!」。他の作品も良かったんだけど、「リトル・ダンサー」が抜きん出てたのだ。でも、「ショコラ」は21世紀の「メリー・ポピンズ」として大切にしたいし、「マレーナ」はまだ青かりし日々を思い出させてくれ、「JSA」も「猿の惑星」もいい映画だったのだ。 |
で、最優秀作品は「リトル・ダンサー」。邦画代表「ウォーター・ボーイズ」は監督特有のベタなボケを引っ張りすぎるところをスマートにできたら、世界ともあらそえるのでは。 |
最優秀監督賞はティム・バートン。「猿の惑星
PLANET OF THE APES」の統式美と世界観はホントすごかったし、猿の動きへのこだわりは他の監督ではあそこまでできないでしょう。次点は「マレーナ」で生きることの青くも泥臭くも素晴らしさを教えてくれたジュゼッペ・トルナトーレ。 最優秀主演男優賞はハーレイ・ジョエル・オスメント。こいつはホントにガキんちょか?「ペイ・フォワード可能の王国」といい「A.I.」といい、陰をまとった笑い顔は大人でもできないぞ。いつか彼の屈託のない笑顔を見てみたい。 最優秀主演女優賞はモニカ・ベルッチ。「ショコラ」のジュリエット・ビノシュといいあらそいだったんだけど、「マレーナ」のまさに体当たりの生き様に感動。 最優秀助演男優賞はティム・ロス。「猿の惑星 PLANET OF THE APES」のあの演技は種族の壁を超えてます。霊長類万歳。対抗は「リトル・ダンサー」のパパ役ゲアリー・ルイス。悩みどころだったんだけど、ティム・ロスの凄まじさに一票。 最優秀助演女優賞は麻生久美子。彼女に関しては「RED SHADOW 赤影」の飛鳥という存在が全て。とにもかくにも抱きしめたくなってしまう。それだけで十分なのだ。それこそが全てなのだ。「RED SHADOW 赤影」という映画の8割方は彼女なのだ。一応影の助演女優賞はジュリー・ウォルターズ(「リトル・ダンサー」)。 最優秀脚本賞は「GO」の脚本を担当した宮藤官九郎。抜きん出ていた。とても難しいテーマを真っ正面から、それでいて身近に感じれるように書き下ろしたその手腕はとてもすごい。 最優秀音楽賞は「ムーラン・ルージュ」。これはもう企画の勝ちなんだろうけど、20世紀後半の名曲たちが見事なまでに歌いこまれている。それも垂れ流しではなく、ミュージカルとして作りこまれ、物語に自然に溶け込んでいる。これはすごいの一言に尽きます。 以上、2001年に観た映画の総括でした。2002年も素敵な映画に出会えますように。そうそう、「スターウォーズ・エピソード2」が公開になるのだ。楽しみ。 |
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